『思い出のレストラン』
ME AND MY BISBOCCIA
Episode 3:Moeko Fukuda

ビスボッチャの店内で語る福田萌子さん
◆プロフィール
沖縄県生まれ。スポーツトラベラー。タレント、モデル、リポーター、インストラクター、コメンテイターなど、多彩な活動を通じてスポーツの魅力を発信している。Instagram @moekofukuda

福田萌子さんのフェイスブックより
イタリアへの想い
◆情熱と世界遺産
スポーツの視点でイタリア人を見ると、競技をする選手のマインドは他の国とほとんど変わらないと思います。でも、応援するファンはすごく情熱的です。
ヨーロッパは国中を自転車で走るロードレースがあり、代表的なものにフランスの「ツール・ド・フランス」やイタリアの「ジロ・ディ・イタリア」、スペインの「ブエルタ・ア・エスパーニャ」があります。そのなかでも、イタリアの沿道の応援は他の国に見られない盛り上がりがあります。
急な上り坂で選手が減速すると、沿道のファンがランニングで一緒に走り、派手なゼスチャーで「行け!行け!」と声援を送ります。箱根駅伝の応援も盛り上がりますが、イタリアは一部の地域だけではなく、全土の沿道の応援が盛り上がり、国中の人々にスポーツが根付いて、熱中していることを感じます。
ヨーロッパ旅行に行くと、朝は必ず10㎞ランニングします。コースの景色はイタリアが1番好きです。イタリアは世界遺産が最も多い国で、狭い街の中に世界遺産がいくつも凝縮しています。私は世界遺産が好きなので、ランニングの間に、たくさんの遺産を見て楽しみます。それに加え、マルシェやカフェの場所もチェックして、土地勘を体でおぼえます。
ホテルに帰り、シャワーを浴びてから、ランニングの下見で気になった場所に出かけ、ゆっくりと景色を見ながらコーヒーを楽しみます。特にフィレンツェは石畳やアップダウンが多く、足に負荷がかかるから、いいトレーニングになります。

ビスボッチャの店内で語る福田萌子さん
イタリア料理の魅力
◆ご当地パスタが楽しみ
イタリアのお料理では、パスタが大好きです。日本でパスタというとスパゲッティーを出すお店が多いけれど、私はリガトーニやガルガネッリなど、モチモチ系の歯ごたえのショートパスタが好きです。
でも、日本でショートパスタのバリエーションを食べられるお店は少なく、イタリアに行った時に楽しみます。特に地方ごとに独特のパスタやソースがあるので、行く先々でご当地パスタを楽しんでいます。
日本もご当地グルメはあります。たとえば、博多のモツ鍋や香川のうどん、北海道の海鮮など。でも、イタリアはパスタという1種類のメニューに対して、地方ごとに様々なアレンジがあるのです。世界でも珍しく、奥が深く、興味と楽しみが尽きません。

ビスボッチャのバーカウンターでイタリア人バーテンダー、グイドと語る福田萌子さん
私とビスボッチャ
◆カジュアルからフォーマルまで
初めてビスボッチャを訪ねたのは、今から7〜8年前です。最初は一人で行きました。
私は一人で食べ歩くのが好きで、週に1回は新しいお店に挑戦しています。気に入ったお店はリストに入れ、何度も通っています。ビスボッチャも家が近いことから訪ねたところ、すごく美味しくて、お店の雰囲気もまさにイタリアという感じで、それから通うようになりました。
お友だちとも数えきれないほど行きました。自転車事故で重傷を負い、ようやくお酒が飲めるまで回復した頃、お友だちが集まってお祝いをしてくれたのもビスボッチャでした。
ビスボッチャはいつもオープンな雰囲気で、一人でフラッとカジュアルな気分で行ったり、記念日や大切な日など、フォーマルにも使えて、思い出がいっぱい詰まったお店です。
最初に一人で行ったとき、前菜やパスタを食べてから、ビステッカ(フィレンツェ風Tボーンステーキ)を食べて、ワインを1本空けました。私にとっては普通の量でした。私は運動量がすごく多く、たくさん食べないと痩せすぎてしまうのです。普通の人の2人前くらいが丁度いい。
でも、お店の人たちはそんな事情を知らないから驚いたそうです。そんなことが何度か続いて、お店の人たちと仲良くなりました。お料理を待っている間は、バーカウンターに行って、イタリア人バーテンダーのグイドさんと話をしながら、イタリア語やカクテルの作り方を教わっています。
お気に入りのメニューは、パスタは2種類注文することが多いです。季節の旬の食材を選べる点も気に入っています。やはりお肉は絶対食べますね。ここのお肉は炭火焼きで美味しいから。

ビスボッチャのビステッカ(フィレンツェ風Tボーンステーキ)と赤ワイン
◆料理長・井上コメント
いつもご利用いただき、誠にありがとうございます。旬のお野菜と、旨味がたっぷりしたお肉をそろえてお待ちしています。思い出をより深くする味をお楽しみください。
インタビュー:2018年11月5日
監修/料理長・井上裕基 写真・文/ライター織田城司
