季節のおすすめメニュー6月 2023

RECOMMENDED SEASONAL MENU JUNE 2023

コラム『味と技』第126回

夕暮れのときめき

6月は、一年でもっとも日が長く、夕暮れのムードからはじまるディナーを楽しみます。

そんな季節に美味しく感じるメニューを、13品おすすめします。

監修/料理長・井上裕基

写真・文/ライター 織田城司
Supervised by Yuuki Inoue    
Photo・Text  by George Oda

前菜

1.ブラータチーズとイチジクの炭火焼き

ブラータチーズとイチジクの炭火焼き

メニューについて

ブラータチーズと味わう、季節の食材シリーズ。

6月のおすすめのひとつはイチジクです。幅広くアレンジできる果物なので、炭火で焼いて甘みをきわだてました。

調理

メニュー提案 撮影調理 料理長・井上裕基

イチジクは愛知県産を使用

カットしたイチジクをボウルに入れ下味をつける。ヴィンコットやザクロエキス、エキストラヴァージン・オリーブオイル、オレガノ(ドライ)などと和える

ヴィンコット(左の瓶)は、ブドウからつくる天然甘味料。イタリア南部プーリア州で1825年に創業したカロジューリ社製。ブドウ圧縮汁にブドウ酢を加えたビネガータイプのシリーズから、イチジクの果肉を入れてフルーティに仕上げたイチジク・ヴィンコットを使用。ザクロエキス(右の瓶)は、ザクロの果汁100%を濃縮還元したもの。色は黒に近い赤茶色でとろりとした濃度がある。世界有数のザクロの特産地、トルコ産を使用

下味をつけて炭火で焼いたイチジクを、ブラータチーズと皿に盛り付け、バジルの細切りをトッピングして仕上げる

ブラータチーズは、イタリア南部プーリア州出身のチーズ職人が、アメリカ・カリフォルニア州でつくる「ディ・ステファノ」社製を使用。放牧牛のミルクを使い、とろりとした食感で、ミルキーな風味と甘み、旨みが濃厚

お召し上がり

ブラータチーズとイチジクの炭火焼き

下味をつけて炭火で焼いたイチジクは甘みが凝縮。そこに炭火の香ばしさや苦みが加わります。

濃厚で複雑な味わいを、ブラータチーズのミルキーな風味が引き立てます。

ブラータチーズとイチジクの炭火焼き

ブラータチーズとイチジクの炭火焼き

ラ・ビスボッチャ店内

2.ブラータチーズとサクランボ

ブラータチーズとサクランボ

メニューについて

ブラータチーズと味わう、季節の食材シリーズ。

6月のおすすめのひとつはサクランボです。店頭展開は6月下旬からになります。

メニュー提案 撮影調理 料理長・井上裕基

サクランボは生産量全国1位の山形県産を使用

お召し上がり

サクランボの果肉は柔らかく、ジューシーな果汁は甘みが濃く、酸味は控えめ。

初夏の味覚らしい爽やかさを、ブラータチーズのミルキーな風味がきわだてます。

ブラータチーズとサクランボ

ブラータチーズとサクランボ

ブラータチーズとサクランボ

ラ・ビスボッチャ店内

3.ブラータチーズとイタリア産メロン

ブラータチーズとイタリア産メロン

メニューについて

ブラータチーズと味わう、季節の食材シリーズ。

6月のおすすめのひとつはイタリア産メロンです。

時期により、イタリアのなかでも産地がかわり、表皮の網目の有無はありますが、いずれも柔らかくてジューシーな赤肉で、甘みが強いタイプです。

撮影に使用したメロンはイタリア南部シチリア島産で、表皮に網目が有るタイプ

お召し上がり

ブラータチーズとイタリア産メロン

口に入れたメロンの果肉は、フルーティーな香りの高さと、あふれる果汁の多さに驚きます。

強い甘みを、ブラータチーズのミルキーな風味が引き立てます。

ブラータチーズとイタリア産メロン

ブラータチーズとイタリア産メロン

ラ・ビスボッチャ店内

4.生ハムとイタリア産メロン

生ハムとイタリア産メロン

メニューについて

生ハムの美味しさを引き立てる、フルーツとの合わせ。

6月は、イタリア産メロンをおすすめします。

お召し上がり

生ハムとイタリア産メロン

生ハム特有の熟成香や塩気、旨み、コクは、飽きない美味しさ。

単品でも美味しいけれど、甘くてジューシーなメロンと合わせると、お互い美味しさを引き立て合います。

生ハムとイタリア産メロン

生ハムとイタリア産メロン

ラ・ビスボッチャ店内

5.鮮魚と水茄子のカルパッチョ 

鮮魚と水茄子のカルパッチョ

メニューについて

前菜の定番、カルパッチョ。

6月は、その日の鮮魚に水茄子を合わせておすすめします。

調理

メニュー提案 撮影調理 料理人・水谷結

水茄子は大阪府産

水茄子を薄く切り、塩水に浸してアク抜きをする

アク抜きしたナスは、キッチンペーパーで水分を吸収し、皿に広げる

その日の鮮魚を薄くカットする。撮影日は真鯛を使用

鮮魚を重ねる

自家製レモンドレッシングを振りかけ、酢橘やマイクロハーブ、ピンクペッパーをトッピングして仕上げる

ピンクペッパーはマダガスカル産を使用

お召し上がり

鮮魚と水茄子のカルパッチョ

薄くてサクサクした水茄子は、ドレッシングがしっとり染み、青々しい味わいの繊細さが絶妙。鮮魚の旨みを引き立てます。

見た目とともに、涼しげな一皿です。

鮮魚と水茄子のカルパッチョ

鮮魚と水茄子のカルパッチョ

ラ・ビスボッチャ店内

6.穴子のフリット マリナーラソース

穴子のフリット マリナーラソース

メニューについて

衣がうすく、サクッとかるい、イタリア式の揚げ物、フリット。

6月は、穴子を揚げ、マリナーラソースを合わせます。

マリナーラソースは、ナポリの船乗りが好んだことが名の由来で、トマトをベースにやや辛めに仕上げました。

調理

メニュー提案 撮影調理 副料理長・高部孝太

◆穴子の下ごしらえ

穴子にお湯をかける。穴子は長崎県産を使用

表面のぬめりを取り除き、臭みを軽減する

揚げる大きさにカットする

◆穴子の衣をつくる

穴子の衣は、小麦粉、卵、ビールを混ぜてつくる

ビールは、イタリア北部フリウリ・ベネツィア・ジューリア州で1859年に創業したモレッティ社製。イタリアのビールメーカーとしては最古参で、1942年から髭の紳士をラベルにレイアウトしている。シリーズのなかのピルスナータイプ330ml瓶詰めを使用

◆マリナーラソースをつくる

鍋でオリーブオイル、ニンニクのみじん切り、アンチョビペースト、赤唐辛子を加熱する。赤唐辛子はやや多めで辛みを強める

ケッパーの実の塩漬け、オレガノ(ドライ)を加える

自家製トマトソースと赤ワイン酢を加える

赤ワイン酢は、酢の特産地、イタリア北部エミリア・ロマーニャ州モデナ県で、1891年に創業した老舗メーカー「アドリアーノ・グロソリ」社の「グロソリ・リゼルヴァ」ブランドを使用。ワインを木樽でゆっくり酢酸発酵させる伝統的な製法を用い、発酵後も木樽でじっくり熟成させたリゼルヴァタイプ。豊かな香りと、まろやかな味わいがある

煮詰めてマリナーラソースの出来あがり

◆穴子を揚げる

穴子の表面に小麦粉をまぶす

衣をつける

サラダ油で揚げる

キッチンペーパーで余分な油を吸収し、マリナーラソースと盛り付ける

お召し上がり

穴子のフリット マリナーラソース

穴子の衣は香ばしく、ふっくらしています。マリナーラソースの酸味や辛みが揚げ物とよく合います。

中身の穴子はとろける柔らかさで、旨みは淡白。軽めの後味は、初夏にちょうどよく感じます。

穴子のフリット マリナーラソース

穴子のフリット マリナーラソース

ラ・ビスボッチャ店内

7.鮎のコンフィと万願寺とうがらしの炭火焼き

鮎のコンフィと万願寺とうがらしの炭火焼き

メニューについて

初夏の味覚を、香ばしく焼いて合わせた温前菜です。

調理

メニュー提案 撮影調理 料理人・横田達也

◆鮎のコンフィをつくる

鮎は和歌山県産を使用

塩で下味をつける

バットに鮎を入れ、加熱しながら味と香りをつけるオリーブオイルやニンニク、香草を加える

鮎のバットをオーブンに入れ、低めの温度で長時間加熱する

コンフィにした鮎は、盛り付ける直前にフライパンで表面を焼き、香ばしく仕上げる

◆万願寺とうがらしを炭火で焼く

万願寺とうがらしは京都府産を使用

塩とオリーブオイルを振りかけ、炭火で焼く

ひっくり返して反対側も加熱する

炭火で焼いた万願寺とうがらしは、鮎と盛り付ける直前に、オリーブオイルやニンニク、バジルと炒め、香りをつけて仕上げる

お召し上がり

鮎のコンフィと万願寺とうがらしの炭火焼き

長時間かけて加熱した鮎は柔らかく、頭まで食べられ、ときどき舌にポリポリした骨を感じながら、魚を丸ごと一匹食べている充実感があります。

味わいは、香ばしさと旨みのなかから出てくる内臓のほろ苦さがアクセントです。

万願寺とうがらしは、辛みは少なく、旨みと苦みがメイン。鮎のほろ苦さとリンクしながら、おつまみ感を増しています。

鮎のコンフィと万願寺とうがらしの炭火焼き

鮎のコンフィと万願寺とうがらしの炭火焼き

ラ・ビスボッチャ店内

8.万願寺とうがらしの炭火焼き

万願寺とうがらしの炭火焼き

メニューについて

6月の焼き野菜は、万願寺とうがらしを炭火で焼きます。

メインの料理の付け合わせにおすすめします。

お召し上がり

万願寺とうがらしの炭火焼き

万願寺とうがらしは、焼きたての熱々も美味しいけれど、少し冷めて、落ち着いた味わいも趣きがあって楽しめます。

万願寺とうがらしの炭火焼き

万願寺とうがらしの炭火焼き

ラ・ビスボッチャ店内

9.キャビアと炭火焼きナスの冷製カペッリーニ

キャビアと炭火焼きナスの冷製カペッリーニ

メニューについて

冷やしパスタはじめました。

炭火で焼いたナスの繊維を細長く割き、細麺カペッリーニとキャビアを合わせました。

調理

メニュー提案 撮影調理 料理人・水谷結

◆炭火焼きナスのソースをつくる

ナスは熊本産を使用

ナスを炭火に入れて焼く

ときどきナスの向きをトングで変え、全面を焼く

炭火で焼いたナスを氷水にいれ、皮をむく

皮をむいたナスをバットに移し、冷ます

ナスの繊維を細長く割き、ボウルに入れる

エキストラヴァージン・オリーブオイルと、バットに残ったナスの汁を加える

魚醤を加える

魚醤は、イタリア南部カンパニア州アマルフィ海岸のチェターラ産を使用。魚醤は古代ギリシャからローマに伝来したとされ、いまはチェターラが特産地として伝統を継承。「チェターラの魚醤」の名で親しまれている

素材を混ぜ合わせて炭火焼きナスのソースの出来あがり

◆仕上げる

カペッリーニを茹でる

カペッリーニはイタリア北部エミリア・ロマーニャ州パルマで1877年に創業した食品メーカー、バリラ社製を使用

茹で上げたカペッリーニを冷やしながらソースと和え、皿に盛り付け、キャビアをトッピングして仕上げる

キャビアはフランスのキャヴィアリ社製を使用。イタリアのアドリア近郊の養殖場でシベリアチョウザメから摘出した卵をフランスで加工したもの

お召し上がり

キャビアと炭火焼きナスの冷製カペッリーニ

冷たく細いカペッリーニは、のどごしが心地よく、キャビアを合わせながら、食べすすみます。

カペッリーニに絡む細長いなすは、とろとろに柔らかく、淡白な味わいながら、炭火香が濃厚。

冷たくて焦げ目もないのに炭を感じる、不思議な食体験に暑さを忘れます。

キャビアと炭火焼きナスの冷製カペッリーニ

キャビアと炭火焼きナスのカペッリーニ

ラ・ビスボッチャ店内

10.甲イカとアーティチョークのトロフィエ カラスミかけ

甲イカとアーティチョークのトロフィエ カラスミかけ

メニューについて

初夏は、海辺で生まれたパスタが食べたい気分です。

そこで、イタリア北部リグーリア州の港街ジェノヴァで生まれたシュートパスタ、トロフィエに、甲イカとアーティチョークを合わせておすすめします。

調理

メニュー提案 撮影調理 料理人・江川智香

◆下ごしらえ

アーティチョークはイタリア産を使用

アーティチョークを解体し、なかの過食部を取り出す

過食部を薄くカットし、下茹でする

甲イカは神奈川県産を使用

甲イカを洗いながら解体する

甲イカから取り出した過食部を細かくカットする

◆ソースをつくる

フライパンにオリーブオイル、下茹でしたアーティチョーク、ニンニクのみじん切り、イタリアンパセリのみじん切り、赤唐辛子を入れて加熱する

細かくカットして甲イカを加える

自家製魚介の出汁や甲イカの肝を加え、煮込んでソースの出来あがり

◆トロフィエを製麺する

トロフィエは自家製生パスタでつくる。細長く伸ばした生地を、手の側面でまな板に擦り付けるように引き、ら旋状に成形する。生地は卵白、小麦粉、セモリナ粉、オリーブオイル、水、塩を混ぜる

セモリナ粉を振りかけ、くっつき防止の打ち粉にする

◆仕上げる

トロフィエを茹でる。茹で時間約5分

ソースに黒オリーブのオリーブオイル漬け、ケッパーの塩水漬けを加える

黒オリーブはイタリア北部リグーリア州で1870年に創業した老舗オリーブ製品メーカー「アルドイノ」社のオリーブオイル漬けを使用

茹で上がったトロフィエをソースのフライパンに投入

トロフィエをソースと和え、エキストラヴァージン・オリーブオイルで香りをつけ、皿に盛り付け、カラスミパウダーを振りかけて仕上げる

カラスミはボラの卵巣を塩漬けにしたもの。イタリア南部の特産地、サルディーニャ島産を使用

お召し上がり

甲イカとアーティチョークのトロフィエ カラスミかけ

トロフィエと甲イカは小さいながら、歯ごたえのもっちり感の反発力は強めです。

一見するとソースの汁気は見えませんが、ら旋状のトンネルのなかにしっかり絡み、魚介の味わいが濃厚です。

ショートパスタ特有の、少しずつ食べるおつまみ感を、小さな具材が増し、白ワインがすすみます。

甲イカとアーティチョークのトロフィエ カラスミかけ

甲イカとアーティチョークのトロフィエ カラスミかけ

ラ・ビスボッチャ店内

11.イカ墨とトコブシのリゾット イタリアンパセリのソース

イカ墨とトコブシのリゾット イタリアンパセリのソース

メニューについて

6月は、そろそろ海に行きたくなる季節です。

リゾットもそんな気分をイメージしてイカ墨味をおすすめします。トコブシをトッピングして、磯の味をきわだてました。

イカ墨のリゾットを引き立てるイタリアンパセリは、みじん切りにしてトッピングするのが一般的ですが、あえてソースに仕立て、味と香りを濃縮して合わせました。

調理

メニュー提案 撮影調理 料理長・井上裕基

◆トコブシの下ごしらえ

トコブシは国産を使用

殻を片方取り除いたトコブシをフライパンに入れて加熱し、白ワインを加える

フタをして蒸し焼きにする

蒸し焼きにしたトコブシを殻から外し、肝を取り除き、身だけ取り出す

身を食べやすい大きさにカットする

◆仕上げる

リゾット米をフライパンに入れ、自家製魚介の出汁で煮込む

リゾット米は、大粒で煮崩れしにくいイタリア産のリゾット用品種を使用。イタリア北部ピエモンテ州の米処ヴェルチェッリ県で1935年からリゾット用の米をつくり続ける「ロンドリーノ」社のブランド米「アクエレッロ」

イカ墨ペーストを加える

無塩バターを加え、味と香り、とろみをつける

パルミジャーノ・レッジャーノを加え、味と香り、とろみをつける。皿に盛り付け、トコブシやイタリアンパセリのソースと合わせ仕上げる

パルミジャーノ・レッジャーノは、イタリア北部エミリア・ロマーニャ州で1877年に創業した乳製品メーカーの老舗「アウリッキオ」社製。一年中干草のみを与えた牛の濃いミルクからつくるチーズは甘みと熟成感のバランスがよい。側面の認証刻印の2042のナンバリングはハイグレードの証。塊で仕入れ、自店で粉に挽く

仕上げに使うイタリアンパセリのソース。イタリアンパセリとオリーブオイルをミキサーで攪拌し、濾過してつくる

お召し上がり

イカ墨とトコブシのリゾット イタリアンパセリのソース

はじめにイカ墨の磯の風味を感じます。なかのリゾット米は香ばしさがきわだちます。

真っ黒のインパクトから、イカ墨の味だけで押してくる印象ですが、米の味も存在感があり、海と陸の味のコントラストがバランスよく、飽きない味わいがあります。

トコブシのコリコリした歯ごたえと、イタリアンパセリの爽やかな風味がアクセントです。

イカ墨とトコブシのリゾット イタリアンパセリのソース

イカ墨とトコブシのリゾット イタリアンパセリのソース

ラ・ビスボッチャ店内

12.ビゴール豚の骨付きロースのロースト ジロール茸のソース

ビゴール豚の骨付きロースのロースト ジロール茸のソース

メニューについて

盛夏ほど暑くない6月のお肉は、まろやかで奥深い旨みをじっくり味わいたい気分です。

そこで、フランス産のビゴール豚をジューシーにローストしておすすめします。

同じくフランスで旬をむかえるジロール茸のソースを合わせました。

調理

メニュー提案 撮影調理 料理人・村澤大

◆ビゴール豚を焼く

ビゴール豚は、フランス最古の純粋種の黒豚。ピレネー山脈の麓で放牧されて育つ。古代から美味で知られる希少な高級食材。塊肉で仕入れ、自店でカットする

ビゴール豚を塊肉から骨1本分切り分け、塩とコショウで下味をつける

フライパンにオリーブオイルを広げる

フライパンにオリーブオイルを投入し、表面を焼く

トングで肉を立て、側面を焼く焼く

ひっくり返して反対側も加熱する。骨の付いている部分は火が通りにくいため、熱いオイルをスプーンで上からかける

表面に焼き色をつけたビゴール豚をアルミホイルに包み、オーブンでなかまで火を通す

アルミホイルから出したビゴール豚は、仕上げる直前にフライパンで軽く炒め、香ばしく仕上げる

◆ジロール茸のソースをつくる

ジロール茸はフランス産を使用

ジロール茸をフライパンで炒める。ビゴール豚をソテーしたフライパンを使い、ビゴール豚の肉汁が染みたオイルを味付けに生かす

自家製鶏の出汁や無塩バターを加え、煮詰める

アルミホイルに残った肉汁も加え、ソースの出来あがり。ビゴール豚と盛り付ける

お召し上がり

ビゴール豚の骨付きロースのロースト ジロール茸のソース

ビゴール豚の繊維質はキメ細かく、焼き上がりはふっくらジューシー。豚肉特有の臭いはほとんどなく、噛みしめると、まろやかな旨みが広がります。

放牧で木の実を食べて育つ豚の肉の香ばしさに、ジロール茸のソースがよく合います。

ビゴール豚の骨付きロースのロースト ジロール茸のソース

ビゴール豚の骨付きロースのロースト ジロール茸のソース

ラ・ビスボッチャ店内

13.イチジクとピスタチオのティラミス

イチジクとピスタチオのティラミス

メニューについて

初夏に美味しく感じる、イチジクとピスタチオを重ねて、ティラミスをつくりました。

濃厚なクリームから広がる、多彩な香りをお楽しみください。

調理

メニュー提案 撮影調理 料理人・水谷結

◆イチジクの下ごしらえ

イチジクの皮をむく

くし切りにする

◆ピスタチオクリームをつくる

ベースのクリームをつくる。ミキサーでマスカルポーネチーズや生クリーム、卵黄、砂糖を混ぜる

マスカルポーネチーズはイタリア北部ピエモンテ州で1935年に創業したチーズメーカー、イゴール社製を使用

ベースのクリームにピスタチオペーストを混ぜ、ピスタチオクリームの出来あがり

ピスタチオペーストはイタリア「バビ」社製を使用。同社は1952年にイタリア北部エミリア・ロマーニャ州でジェラート用のコーンやウエハースを生産するメーカーとして創業。閑散期の冬用にスイーツを開発したことから製菓用食材の生産も手がけるようになった

◆ティラミスを組み立てる

あらかじめ焼いたビスケットに、アマレット酒で香りをつけた牛乳を染み込ませる

アマレット酒は、イタリア北部ロンバルディア州サローノの町で1525年に創業した「ディサローノ」社製を使用。アンズの種からつくるリキュールで、杏仁やアーモンドの香り、エレガントな甘みが特徴。カクテルや製菓によく使われる

容器の底にビスケットを敷く

ピスタチオクリームを重ねる

チョコレートを重ねる

2層目のビスケットを重ねる

2層目のピスタチオクリームを重ねる

ピスタチオクリームを絞り、外輪を飾る

外輪のイチジクをトッピングし、内輪のピスタチオクリームを絞る

内輪のイチジクをトッピングする

チョコレートをトッピングする

ピスタチオのみじん切りをトッピングして仕上げる

お召し上がり

イチジクとピスタチオのティラミス

イチジクの果肉と、ミルクが染みたビスケットは柔らかく、ピスタチオクリームとなじみ、濃厚な液状の塊として一体化します。

なかから、イチジクやピスタチオ、ミルク、リキュールなどの風味が多彩に香ります。

イチジクの種やピスタチオのみじん切り、チョコのつぶつぶ感がアクセントです。

イチジクとピスタチオのティラミス

イチジクとピスタチオのティラミス

夕暮れからはじまる6月のディナーは、

ラ・ビスボッチャの、

季節のおすすめメニューでお楽しみください。