季節のおすすめメニュー6月 2024

RECOMMENDED SEASONAL MENU JUNE 2024

コラム『味と技』第139回

夕暮れのときめき

6月は、一年でもっとも日が長く、夕暮れのムードからはじまるディナーを楽しみます。

そんな季節の美味しさをあつめて、16品おすすめします。

監修/料理長・井上裕基

写真・文/ライター 織田城司
Supervised by Yuuki Inoue    
Photo・Text  by George Oda

前菜

1.ブラータチーズとイタリアメロン

ブラータチーズとイタリアメロン

メニューについて

ブラータチーズと味わう、季節の食材シリーズです。

6月の一品目は、イタリアメロンを合わせておすすめします。

メニュー提案 撮影調理 副料理長・高部孝太

イタリアメロンは赤肉で写真はシチリア産。夏のシーズンを通して産地はイタリア国内で移動する

ブラータチーズは、イタリア南部プーリア州出身のチーズ職人が、アメリカ・カリフォルニア州でつくる「ディ・ステファノ」社製を使用。放牧牛のミルクを使い、とろりとした食感で、ミルキーな風味と甘み、旨みが濃厚

お召し上がり

ブラータチーズとイタリアメロン

イタリアメロンは柔らかく、フルーティーな香りが高く、果汁はたっぷりして、強い甘みがあります。

その美味しさを、ブラータチーズのミルキーな風味が引き立てます。

ブラータチーズとイタリアメロン

ブラータチーズとイタリアメロン

ラ・ビスボッチャ店内

2.ブラータチーズとアメリカンチェリー

ブラータチーズとアメリカンチェリー

メニューについて

ブラータチーズと味わう、季節の食材シリーズです。

6月の二品目は、アメリカンチェリーを合わせておすすめします。

メニュー提案 撮影調理 料理人・村澤大

アメリカンチェリーはアメリカ産を使用

お召し上がり

ブラータチーズとアメリカンチェリー

アメリカンチェリーは大粒で、果肉は歯ごたえよく、甘みにコクがあります。

その美味しさを、ブラータチーズのミルキーな風味が引き立てます。

ブラータチーズとアメリカンチェリー

ブラータチーズとアメリカンチェリー

ラ・ビスボッチャ店内

3.カンパチの炙りカルパッチョ

カンパチの炙りカルパッチョ

メニューについて

6月のカルパッチョは、夏から秋にかけて美味しくなるカンパチをおすすめします。

皮目を炭火で炙り、スモーキーな香りをアクセントに仕上げました。

調理

メニュー提案 撮影調理 副料理長・高部孝太

カンパチは愛媛県産を使用。一尾で仕入れ、自店でさばく

カンパチの切身に塩とオリーブオイルで下味をつける

炭火で皮目を軽く炙る

炙ったカンパチを冷まし、切り分け、自家製レモンドレッシングとマイクロハーブと盛り付ける

お召し上がり

カンパチの炙りカルパッチョ

脂がのったカンパチの身はしっとりしながら、歯ごたえはしっかりして、上品な旨みがあります。

炙った皮目の香ばしさがアクセントです。

カンパチの炙りカルパッチョ

カンパチの炙りカルパッチョ

ラ・ビスボッチャ店内

4.トリッパと焼き野菜の冷製サラダ

トリッパと焼き野菜の冷製サラダ

メニューについて

あつあつで食べることが多いトリッパと、焼き野菜を冷やし、サラダをつくりました。

ひんやりしながら、しっかりした味わいを、初夏におすすめします。

調理

メニュー提案 撮影調理 料理人・村澤大

◆トリッパの下ごしらえ

トリッパはイタリア語で牛の第2胃袋の意味。日本の呼称はハチノス。国産を使用

トリッパの表面を流水で洗う

トリッパを茹でる

トリッパを茹で汁から取り出し、表面を流水で洗う

鍋の水をきれいな水と入れ替え、トリッパを香味野菜と煮込む

◆仕上げる

冷ましたトリッパを細く切る

炭火で焼き、冷ました野菜をトリッパと混ぜ、自家製レモンドレッシングと黒コショウを和えて仕上げる

お召し上がり

トリッパと焼き野菜の冷製サラダ

冷やしたトリッパは歯ごたえが強めになり、シャキシャキと切れる感じが心地よい。

焼き野菜は、甘みや旨みが落ち着いて、飽きない味わいです。

トリッパと焼き野菜の冷製サラダ

トリッパと焼き野菜の冷製サラダ

ラ・ビスボッチャ店内

5.アーティチョークのソテー ミント風味

メニューについて

ヨーロッパでは、地中海原産のアーティチョークを春野菜として食べる習慣があります。

加熱し、繊細な美味しさを生かし、温前菜に仕立てました。

メニュー提案 撮影調理 料理人・萩原大揮

◆アーティチョークの下ごしらえ 

アーティチョークはイタリア産を使用

外側のガクをむき、先端のトゲの部分をカットし、茎の表皮をむく

中心の花のつぼみと繊毛をくり抜く

アーティチョークはカットするとすぐ変色するため、レモン水に漬けながら作業する

◆仕上げる

ニンニクと赤唐辛子で味と香りをつけたオリーブオイルで、下茹でしたアーティチョークを炒める

レモン果汁を絞り、味と香りをつける

ミントの葉で香りをつけて仕上げる

お召し上がり

アーティチョークのソテー ミント風味

アーティチョークは、繊維がほくっと崩れる柔らかさで、青々しさと、ほのかな甘みを感じます。

ミントの香りが、アーティチョークの爽やかな美味しさを引き立てます。

アーティチョークのソテー ミント風味

アーティチョークのソテー ミント風味

ラ・ビスボッチャ店内

6.イワシの香草パン粉焼き 赤玉ネギの甘酢漬添え

イワシの香草パン粉焼き 赤玉ネギの甘酢漬添え

メニューについて

梅雨時の関東で脂がのってくるマイワシを、揚げ焼いておすすめします。

魚介料理が盛んなシチリア風の味つけで仕上げました。

調理

メニュー提案 撮影調理 料理人・老田裕樹

◆赤玉ネギの下ごしら

赤玉ネギは静岡県産を使用

鍋に赤玉ネギの薄切りと赤ワイン酢、砂糖、レーズンを入れ、煮込む

赤ワイン酢は、酢の特産地、イタリア北部エミリア・ロマーニャ州モデナ県で、1891年に創業した老舗メーカー「アドリアーノ・グロソリ」社製。ワインを木樽でゆっくり酢酸発酵させる伝統的な製法を用い、発酵後も木樽でじっくり熟成させたリゼルヴァタイプ。豊かな香りと、まろやかな味わいがある

◆香草パン粉をつくる

香草は左からオレガノ(ドライ)、ローズマリー、ディル、イタリアンパセリを使用

香草をみじん切りにする

自家製パン粉の細粒と香草を混ぜて、香草パン粉の出来上がり

◆イワシを焼く

イワシは千葉県産のマイワシを使用

イワシの頭と骨、内臓を取り除き、塩で下味をつける

パン粉をつける

卵をくぐらせる

香草パン粉をつける

オリーブオイルで揚げ焼く

ひっくり返し、反対側も加熱して仕上げる

お召し上がり

イワシの香草パン粉焼き 赤玉ネギの甘酢漬添え

イワシは衣のなかで、旨みが凝縮しています。

サクサクと香ばしい衣と、甘酸っぱい赤玉ネギが、程よいアクセントになります。

イワシの香草パン粉焼き 赤玉ネギの甘酢漬添え

イワシの香草パン粉焼き 赤玉ネギの甘酢漬添え

ラ・ビスボッチャ店内

7.ヤリイカと桜エビ衣のズッキーニのフリット

ヤリイカと桜エビ衣のズッキーニのフリット

メニューについて

イタリア式のサクッと軽い揚げ物、フリット。

6月は、定番のヤリイカに、桜エビを入れた香ばしい衣のズッキーニを合わせておすすめします。

調理

メニュー提案 撮影調理 料理人・勝又脩

◆ズッキーニを揚げる

桜エビの生(左)と、それを加熱して乾燥させたもの(右)を用意する

カットしたズッキーニに桜エビ衣(桜エビ、小麦粉、イースト、水、塩、砂糖)をつける

サラダ油で揚げる

◆ヤリイカを揚げる

ヤリイカに小麦粉をつけ、氷水にくぐらせる

ヤリイカをサラダ油で揚げ、余分な油を落とし、塩で味をつけて仕上げる

お召し上がり

ヤリイカと桜エビ衣のズッキーニのフリット

ヤリイカの衣は、カリッとしながら、しっかりくっつき、中身はしっとり柔らかく、旨みがきわだちます。

柔らかいズッキーニの衣の桜エビはサクサクして、エビの風味が香ばしく、ズッキーニとのコントラストを楽しみます。

ヤリイカと桜エビ衣のズッキーニのフリット

ヤリイカと桜エビ衣のズッキーニのフリット

ラ・ビスボッチャ店内

●パスタ&リゾット

8.ホタテと甘長とうがらしのスパゲッティ カラスミかけ

ホタテと甘長とうがらしのスパゲッティ カラスミかけ

メニューについて

甘長とうがらしの爽やかな苦みと、カラスミのコクが味を深めます。

初夏に美味しい、あっさりしたスパゲッティです。

調理

メニュー提案 撮影調理 料理人・村澤大

◆ソースをつくる

オリーブオイルにニンニクと赤唐辛子を入れ、味と香りをつける

小さく切ったホタテを入れ、炒める

自家製魚介の出汁を入れる

あらかじめ炭火で焼いた甘長とうがらしのカットとカラスミパウダーを入れ、煮込んでソースの出来上がり

甘長とうがらしは高知県産を使用

カラスミはボラの卵巣を塩漬けにしたもの。イタリアの特産地サルデーニャ島産を使用

◆仕上げる

スパゲッティはイタリア南部の乾麺の特産地、カンパニア州で1912年に創業した「ディ・マルティーノ」社製を使用。イタリア産小麦を100%使い、低温で長時間乾燥させた麺は小麦の風味が濃厚。直径は1.8㎜。太めで食べごたえがある

茹で上がったスパゲッティをソースと和え、皿に盛り付け、カラスミパウダーとイタリアンパセリのみじん切りを振りかけて仕上げる

お召し上がり

ホタテと甘長とうがらしのスパゲッティ カラスミかけ

ホタテとカラスミから出る、魚介の旨みや塩気、コクがソースに移り、スパゲッティにしっかり染みています。

甘長とうがらしの爽やかな苦みがアクセントになります。

ホタテと甘長とうがらしのスパゲッティ カラスミかけ

ホタテと甘唐とうがらしのスパゲッティ カラスミかけ

ラ・ビスボッチャ店内

9.ピリ辛和牛ラグーのスパゲッティ

ピリ辛和牛ラグーのスパゲッティ

メニューについて

パンチが効いた味のパスタは、夏の王道メニューです。

6月は、大きな和牛と野菜がゴロゴロ入る、ピリ辛のスパゲッティをおすすめします。

調理

メニュー提案 撮影調理 料理長・井上裕基

◆和牛ラグーをつくる

フライパンにオリーブオイルを広げ、カットした和牛の表面に焼き色をつけ、旨みを封じ込める。和牛は鹿児島県の「薩摩牛」のヒモ肉を使用

赤ワインを入れて加熱した和牛を、炒めた香味野菜を入れた鍋に入れる

鍋に自家製鶏の出汁、トマトソース、黒コショウを加えて煮込み、ラグーの出来上がり

◆ソースをつくる

フライパンにオリーブオイル、ニンニク、熊野唐辛子を入れ、加熱し、味と香りをつける

熊野唐辛子は、三重県熊野市の温暖な気候と豊かな大地がつくる唐辛子のシリーズ。極上の辛さと唐辛子本来の旨みが味わえる

自家製トマトソースと和牛ラグーを入れ、煮詰めてソースの出来上がり

◆仕上げる

トマトを茹で、氷で冷やし、皮をむく

ズッキーニを薄くカットし、炭火で焼く

茹で上がったスペゲッティをソースのフライパンに投入し、ソースと和える

食べやすい大きさにカットしたトマトとズッキーニを加える

具材を混ぜ合わせる

パルミジャーノ・レッジャーノを加え、味と香り、とろみをつけて仕上げる

パルミジャーノ・レッジャーノは、イタリア北部エミリア・ロマーニャ州で1877年に創業した乳製品メーカーの老舗「アウリッキオ」社製。一年中干草のみを与えた牛の濃いミルクからつくるチーズは甘みと熟成感のバランスがよい

お召し上がり

ピリ辛和牛ラグーのスパゲッティ

和牛は旨みが濃厚です。トマトやズッキーニ、マイクロハーブがコントラストになり、パスタがすすみます。

ピリ辛味が、夏にスッキリする後味です。

ピリ辛和牛ラグーのスパゲッティ

ピリ辛和牛ラグーのスパゲッティ

ラ・ビスボッチャ店内

10.ビーツのラビオリ クリームチーズソース

ビーツのラビオリ クリームチーズソース

メニューについて

ビーツの旬は、初夏と晩秋の2回。

その美味しさを、柔らかい生ラビオリと、チーズで引き立てました。

調理

メニュー提案 撮影調理 料理人・老田裕樹

◆ビーツのペーストをつくる

ビーツは熊本県産を使用

ビーツの皮をむき、オーブンで加熱し、ミキサーで撹拌し、ペースト状にする

ビーツのペーストとリコッタチーズを混ぜる

リコッタはチーズの生成過程で生じた乳清を再加熱してつくる食品。低脂肪でさっぱりして、ソフトな食感とミルクの自然な甘みが特徴。イタリア北部ピエモンテ州で1934年に創業した乳製品メーカー「ビラーギ」社製を使用

パルミジャーノ・レッジャーノとナツメグパウダーを混ぜ合わせてビーツのペーストの出来上がり

◆ビーツのラビオリを製麺する

自家製生パスタでつくるラビオリの生地を伸ばす。生地は全卵、卵黄、強力粉、セモリナ粉、オリーブオイル、塩を混ぜる

生地の上に、ビーツのペーストを絞り出す。生地を丸め、ビーツのペーストを包む

金型でくり抜く

半月の開閉口を指で押し、生地をくっつけ、ラビオリを密封する

◆仕上げる

ラビオリを茹でる

フライパンで無塩バターと生クリームを加熱し、ソースにする

茹で上がったラビオリをソースのフライパンに投入

ラビオリをソースと和え、パルミジャーノ・レッジャーノを加え、味と香り、とろみをつける

栗の葉熟成チーズのスライス入れ、コクを増す。栗の葉熟成チーズはハードチーズを栗の葉に包んで追熟したもの。イタリア北部ピエモンテ州で1976年に創業したベッピーノ・オッチェリ社製を使用

お召し上がり

ビーツのラビオリ クリームチーズソース

ソースのバターと生クリームが、数種のチーズをまとめ、ミルキーな風味とコクがきわだちます。

ペースト状になったビーツは、根菜のサラッとした食感や土臭い風味、まろやかな甘みが、柔らかいラビオリの生地とよく合います。

ビーツのラビオリ クリームチーズソース

ビーツのラビオリ クリームチーズソース

ラ・ビスボッチャ店内

11.ウニの冷製カペッリーニ キャビアのせ

ウニの冷製カペッリーニ キャビアのせ

メニューについて

夏の定番、冷製細パスタ、カペッリーニ。

6月は、ウニと生クリームのソースに、キャビアをトッピングして、濃厚な味わいに仕上げました。

調理

メニュー提案 撮影調理 料理人・石川凌

◆ソースをつくる

ウニは国産を使用

ボウルにウニと生クリーム、エキストラヴァージン・オリーブオイル、ニンニクオイル、塩、黒コショウを入れる

材料を混ぜ合わせてソースの出来上がり

◆仕上げる

カペッリーニはイタリア北部エミリア・ロマーニャ州パルマで1877年に創業した食品メーカー、バリラ社製を使用

茹で上げたカペッリーニを氷水で冷やし、水気を切る

カペッリーニをソースと和え、皿に盛り付け、ウニとキャビアをトッピングして仕上げる

お召し上がり

ウニの冷製カペッリーニ キャビアのせ

コシが強いカペッリーニは、クリーミーなソースがしっかり絡み、ウニの風味が濃厚です。

キャビアの塩気やコクが加わり、魚介の味が深まります。

ウニの冷製カペッリーニ キャビアのせ

ウニの冷製カペッリーニ キャビアのせ

ラ・ビスボッチャ店内

12.オマール海老のリゾット

オマール海老のリゾット

メニューについて

カナダ産オマール海老の漁期は、初夏と冬の2回。

その美味しさを丸ごとリゾットで味わいます。

調理

メニュー提案 撮影調理 料理長・井上裕基

◆オマール海老を煮込む

オマール海老はカナダ産を使用

オマール海老を中心から半分に割り、パーツを分解する

フライパンにオリーブオイルを入れ、オマール海老を殻から焼く

ブランデーで香りをつける

自家製トマトソースと魚介の出汁を入れ、煮込む

◆リゾットを仕上げる

煮汁からオマール海老を取り除き、リゾット米を煮込む

リゾット米は、大粒で煮崩れしにくいイタリア産のリゾット用品種を使用。イタリア北部ピエモンテ州の米処ヴェルチェッリ県で1935年からリゾット用の米をつくり続ける「ロンドリーノ」社のブランド米「アクエレッロ」

無塩バターで味と香り、とろみをつける

パルミジャーノ・レッジャーノで味と香り、とろみをつける

オマール海老の表面を強火でサッと加熱し、パリッと香ばしく仕上げる

ひっくり返し、反対側からも加熱し、リゾットと盛り付ける

お召し上がり

オマール海老のリゾット

オマール海老の身はしっかりして、噛みしめると海老の風味と旨みが濃厚です。

肝のコクが煮汁に移り、オマール海老とリゾット米の味を深めます。

オマール海老のリゾット

オマール海老のリゾット

ラ・ビスボッチャ店内

●メイン

14.オマール海老のアクアパッツァ

オマール海老のアクアパッツァ

メニューについて

イタリアの魚介料理の定番、アクアパッツァ。

6月は、オマール海老を煮込んでおすすめします。

調理

メニュー提案 撮影調理 料理長・井上裕基

フライパンに分解したオマール海老、オリーブオイル、ニンニク、赤唐辛子を入れ、加熱する

白ワインを入れ、味と香りをつける

アサリと自家製魚介の出汁を入れ、煮込む

海老をひっくり返し、身を加熱しながら、肝のコクを煮汁に移す

海老の身とアサリを取り除き、ミニトマトとバジルを入れ、煮詰め、皿に盛り付けて仕上げる

お召し上がり

オマール海老のアクアパッツァ

アクアパッツアは、さまざまな具材の味が一体になる煮汁が、さらに具材を美味しくしています。

今回は、オマール海老の肝のコクやアサリの旨み、ミニトマトの酸味がきいて、バジルの爽やかな香りがアクセントになります。

オマール海老のアクアパッツァ

オマール海老のアクアパッツァ

ラ・ビスボッチャ店内

14.カジキマグロの香草パン粉炭火焼き

カジキマグロの香草パン粉炭火焼き

メニューについて

温暖なイタリア南部シチリア島は、魚介が豊富で、夏においしく感じるメニューがたくさんあります。

そのなかから、6月は、カジキマグロの香草パン粉焼きをおすすめします。

調理

メニュー提案 撮影調理 副料理長・高部孝太

カジキマグロは和歌山県産を使用

カジキマグロを塊から切り出す

塩コショウで下味をつけ、ローズマリーとタイムの葉を混ぜたパン粉をつける

オリーブオイルをかける

炭火で焼く

ひっくり返し、反対側も加熱し、仕上げる

お召し上がり

カジキマグロの香草パン粉炭火焼き

表面のパン粉は炭火でこんがり焼け、トーストのような香ばしさが食欲をそそります。

中身のカジキマグロは、水分や脂分が程よく落ちて、旨みが凝縮しています。

カジキマグロの香草パン粉炭火焼き

カジキマグロの香草パン粉炭火焼き

ラ・ビスボッチャ店内

15.牛フィレ肉のロースト イチジクソース

牛フィレ肉のロースト イチジクソース

メニューについて

赤身で、旨みが濃い肉の料理は、甘酸っぱいソースがよく合います。

6月は、夏に美味しくなるイチジクのソースを、牛フィレ肉に合わせておすすめします。

調理

メニュー提案 撮影料理 料理人・石川凌

◆イチジクソースをつくる

イチジクをカットし、フライパンで加熱する

イチジクを赤ワインとハチミツで煮込む

無塩バターを入れ、味と香り、とろみをつけてイチジクソースの出来上がり

◆牛フィレ肉を焼く

フィレ肉はオーストラリア産を使用

フライパンにオリーブオイルを広げ、塩、コショウ、小麦粉をつけたフィレ肉の表面に焼き色をつける

ひっくり返し、反対側にも焼き色をつけ、旨みを封じ込める

アルミホイルで包み、オーブンで加熱する

表面を強火でサッと加熱し、表面をパリッと香ばしく仕上げ、ソースと盛り付ける

お召し上がり

牛フィレ肉のロースト イチジクソース

イチジクソースは甘酸っぱいだけでなく、イチジクの果肉のとろける柔らかさや種のツブツブ感、皮が焼けた香ばしさなど、多彩な表情が魅力です。

牛フィレ肉の旨みから苦み、コクへと広がる濃厚な味わいを引き立てます。

牛フィレ肉のロースト イチジクソース

牛フィレ肉のロースト イチジクソース

ラ・ビスボッチャ店内

●ドルチェ

16.南国ズッコット

南国ズッコット

中世のフィレンツェで、メディチ家のために考案された冷菓が起源とされるズッコット。当時の帽子の名が名称の由来です。

中身のアイスクリームの味はさまざまなバリエーションがあり、6月は、トロピカルフルーツの味と香りを生かした、南国バージョンでおすすめします。

メニューについて

調理

メニュー提案 撮影調理 副料理長・高部孝太

南国ズッコットに使うトロピカルフルーツの一例。組み合わせは日によって変わる

南国クリームをつくる。ホイップクリームとカスタードクリームを混ぜ、トロピカルフルーツの果肉を入れる

中心のチョコクリームをつくる。チョコレートとホイップクリーム、カスタードクリームを混ぜ、アーモンド、ピスタチオ、ヘーゼルナッツを入れる

ボウルのスポンジを敷き詰め、パッションフルーツの果汁とシロップを混ぜた液を塗り、味と香りをつける

南国クリームを詰める

中心にチョコクリームを重ねる

天井をスポンジで覆い、パッションフルーツの果汁とシロップを混ぜた液を塗り、味と香りをつける

ラップで覆い、冷凍庫で冷やし固める。仕上げは皿の上でひっくり返し、ボウルから抜き、ドーム状に自立させ、粉糖とココアパウダーを振りかける

お召し上がり

南国ズッコット

ズッコットは、アイスクリームとスポンジ、クリームとチョコ、フルーツとナッツなど、多彩なコントラストが楽しい味わいです。

フルーツの風味と、ひんやりした印象が、爽やかな余韻です。

南国ズッコット

南国ズッコット

6月のディナーは、

ラ・ビスボッチャの、季節のおすすめメニューで、

お楽しみください。