イノシシフェア2020

SAGRA DEL CINGHIALE 2020

コラム『味と技』第56回

イノシシの骨付きロースの炭火焼き

ジビエの季節を味わう

ジビエが美味しくなる冬、滋味に富んだイノシシ料理を集めて1月23日(木)〜2月5日(水)までフェアを開催します。

期間限定メニューが5品登場。体の芯からあたたまる料理をお楽しみください。

イノシシ料理の下ごしらえをする料理長・井上裕基(左)と副料理長・露詰まみ

料理監修/副料理長・露詰まみ 調理アドバイス/料理長・井上裕基

写真・文/ライター 織田城司
Food Direction by Mami Tsuyuzume   Cooking Advise by Yuuki Inoue
Photo・Text  by George Oda

メニューについて

「那智の滝」。断崖の上から大量の水が日本一の落差で落ちる迫力と神秘は、和歌山県の大自然を象徴する。世界遺産登録。(写真/織田城司)

和歌山の大自然が薫るイタリアン

和歌山県の大自然は、古くから神が宿るパワースポットとされ、多くの人が通った「那智の滝」に至る巡礼路「熊野古道」は、世界遺産に登録されています。

森林や海岸では、生物がのびのびと育ち、良質な食材の産地としても知られています。

近年は、ジビエの食材開発に力を入れ、全国に先駆け、ジビエの肉質等級制度を導入して品質を管理。

獣の生態や体質を熟知した職人たちの手により、臭いが少ないジビエ肉の供給を実現しています。

この地で2018年に開業した「ひなたの杜 紀州ジビエ生産販売企業組合」から新鮮なイノシシ肉を仕入れ、店内で精肉しながら料理に使います。

あわせて、足赤エビや柑橘類のジャバラなど、和歌山県の特産物を集めてメニューを組みました。

日本の大自然がもたらす、豊かで深い味わいを、イタリアンでお楽しみください。

「紀ノ川流域」。和歌山県を貫く雄大な紀ノ川の流域に豊かな自然が広がる(写真/織田城司)

1.手延べ生パスタ“ピチ” イノシシと栗のラグーソース

手延べ生パスタ“ピチ” イノシシと栗のラグーソース

◆素朴な生パスタ

イタリアのトスカーナ州は、イノシシ料理が郷土料理です。

この地に土着の手延べ生パスタ“ピチ”(Pici)の素朴な味わいは、イノシシ肉の野性味とよく合います。この機会にぜひ、お試しください。

手延べ生パスタ“ピチ” イノシシと栗のラグーソース

イノシシのラグーソースをつくる

和歌山県産イノシシ肉をさばき、部位ごとに分類する

イノシシのラグーソースに使う部位3種。モモ、スネ、バラ

ラグーソース用イノシシ肉をミンチマシーンで挽く

イノシシのラグーソース用のミンチは、イタリア中部に多い大きめの粗挽きをイメージ

イノシシの挽肉を炒める

赤ワインを加える

炒めた挽肉を鍋に入れて煮込む

挽肉に加える香味野菜をミンチマシーンでみじん切りにする

挽肉に加える香味野菜3種。セロリ、ニンジン、タマネギ

みじん切りにした香味野菜を炒める

挽肉を煮込む鍋に、炒めた香味野菜、赤ワインを加える

トマトペーストを加える

自家製イノシシのダシ汁を加える

自家製イノシシのダシ汁は、イノシシの骨や野菜の端材を煮込んだもの

自家製鶏のダシ汁を加える

自家製鶏のダシ汁は、鶏がらやひね鶏の肉、トマト、タマネギ、ニンジン、セロリ、ローリエなどを約6時間かけて煮込んだもの

塩を加える

フードプロセッサーにニンニクを入れる

フードプロセッサーにチョコレートを入れる

フードプロセッサーにちぎったローズマリーを入れる

フードプロセッサーに入れたニンニク、チョコレート、ローズマリーを細かく刻む

フードプロセッサーで刻んだ食材を、挽肉を煮込む鍋に加える

鍋の中身を混ぜ合わせる

煮込んでイノシシのラグーソースのでき上がり

手延べ生パスタ“ピチ”をつくる

ピチ用生地をビニール袋に入れる。生地は強力粉やセモリナ粉、オリーブオイル、水、塩をミキサーで練ったもの

素手を使って生地に練りを加える

ビニール袋を密封し、生地を30分ほど寝かせ、素材を馴染ませる

ビニール袋から生地を取り出す

生地を拍子木状にカットする

カットした生地を手延べで製麺

でき上がったピチ

仕上げる

フライパンにイノシシのラグーソースを入れ、無塩バターを混ぜる

別のフライパンを使い、栗をバターで炒める

栗を炒めたフライパンに、バターを混ぜたイノシシのラグーソースを加える

混ぜ合わせてイノシシと栗のラグーソースのでき上がり

ピチを茹でる。茹で時間6分

ピチが茹で上がるのを待つ

茹で上がったピチをソースの入ったフライパンに投入

ピチとソースを和える

エキストラヴァージン・オリーブオイルを加える

擦り下ろしたパルミジャーノ・レッジャーノを加える

混ぜ合わせる

皿に盛り付け、イタリアンパセリのみじん切りと、擦り下ろしたパルミジャーノ・レッジャーノをふりかけて仕上げる

お召し上がり

手延べ生パスタ“ピチ” イノシシと栗のラグーソース

◆迫力の太麺と香ばしい挽肉

ピチは、日本では「うどんのような」と表現されることもありますが、実際に食べると、強いモッチリ感とコシが特徴で、食感は中部地方の「ほうとう」に近いかもしれません。

奔放な方向に伸びる麺は、太い所と細い所があり、噛みごたえが想定不能で面白く、手延べらしい素朴な味わいを堪能します。

手延べ生パスタ“ピチ” イノシシと栗のラグーソース

ラグーソースは、イノシシ肉の香ばしさと旨みが濃厚で、ゴロッと転がる大粒の挽肉が食べ応えを増します。

ときどき感じる栗の甘みがアクセントになり、冬山の味覚を引き立てます。

手延べ生パスタ“ピチ” イノシシと栗のラグーソース

ラ・ビスボッチャ店内

2.イカ墨入り生ショートパスタ“ストゥラッシナーティ” 魚介のソース

イカ墨入り生ショートパスタ“ストゥラッシナーティ” 魚介のソース

◆魚介を贅沢に使って

魚介の種類をたくさん盛り込むことで、味を深めたパスタです。

魚介の大きさとバランスを取るショートパスタ、“ストゥラッシナーティ(Strascinati)”は、イタリア語で「引きずった」という意味で、生地を指先で引きずりながらつくります。

今回は生地にイカ墨を入れ、全体を魚介の味で統一しています。碁石などに使う、紀州産の那智黒石からイメージを広げてつくりました。

紀勢本線の車窓から見た和歌山県の那智湾(写真/織田城司)

和歌山県は豊かな海洋資源を背景に、全国でも有数の鮮魚市場があります。

和歌山県出身の副料理長は、子どもの頃からとれたての魚介料理に親しみ、その原風景をもとに、今回の魚介のソースをつくりました。

魚介のソースに使う食材。左から和歌山県産足赤エビ、モンゴウイカ、アサリ、ハマグリ、トコブシ、サザエ

イカ墨入り生ショートパスタ“ストゥラッシナーティ” 魚介のソース

イカ墨入りストゥラッシナーティをつくる

モンゴウイカからイカ墨の袋を取り出す

モンゴウイカから取り出したイカ墨の袋

イカ墨の袋を絞り、鍋にイカ墨を入れる

イカ墨を加熱しながら水で溶いて薄める

イカ墨を裏ごしして砂などの不純物を取り除く

きれいな液状になったイカ墨

大きなボウルに強力粉とセモリナ粉を入れる

卵白と水、オリーブオイルを入れた小さなボウルにイカ墨を加える

卵白と水、オリーブオイルを入れた小さなボウルにイカ墨を加える

卵白と水、オリーブオイルを入れた小さなボウルにイカ墨を加える

生地の材料を混ぜ合わせる

生地をボウルから取り出し、大きな動作で練る

生地をビニール袋に入れて練る

ビニール袋を密封する

生地を30分ほど寝かせて素材を馴染ませる

生地をビニール袋から取り出し、小分けにカットする

生地を手延べで棒状に伸ばす

棒状に伸ばした生地をナイフで短くカットする

生地を親指の腹で押しながら引きずり、ストゥラッシナーティの形をつくる

でき上がったイカ墨入りストゥラッシナーティ。くぼみにソースがたまり、真ん中のザラついた表面がソースとしっかり絡む

魚介の下ごしらえ

貝類を流水で洗う

トコブシとサザエは蒸し焼きにする

蒸し焼きにするための白ワインと水を加える

フライパンと鍋にフタをして蒸し焼き効果を高める

蒸しあがったトコブシとサザエは殻から外し、食べやすい大きさにカットする

モンゴウイカを洗い、食べやすい大きさにカットする

足赤エビは背中から真っ二つにカットする

仕上げる

フライパンにオリーブオイルを敷き、足赤エビを炒める。甲羅を下にして炒めることで香ばしさが強まる

モンゴウイカ、ニンニクのみじん切り、赤唐辛子を加える

アサリとハマグリを加える

白ワインを加える

半分にカットしたプチトマトを加える

自家製トマトソースを加える

フライパンにフタをして魚介のエキスを抽出

ストゥラッシナーティを茹で麺機に投入

タイマーをセットする。茹で時間6分

パスタの茹で具合と、ソースの蒸し具合を確認

ソースから足赤エビ、アサリ、ハマグリを取り除く

ソースを煮詰める

茹で上がったストゥラッシナーティをソースのフライパンに投入

混ぜ合わせる

イタリアンパセリのみじん切りを加える

エキストラヴァージン・オリーブオイルを加える

混ぜ合わせる

ストゥラッシナーティとソースを盛り付け、その上に足赤エビやアサリ、ハマグリをのせ、イタリアンパセリのみじん切りをふりかけて仕上げる

お召し上がり

イカ墨入り生ショートパスタ“ストゥラッシナーティ” 魚介のソース

イカ墨のソースを使ったパスタやリゾットはイタリア料理の名物ですが、風味が濃厚で、一皿食べるのに苦労する方もいるのでは?

こちらの料理は、イカ墨をショートパスタに取り入れることで、イカ墨の濃厚な風味を程よいアクセントで感じることができます。

イカ墨入り生ショートパスタ“ストゥラッシナーティ” 魚介のソース

いろんな魚介の味が重なったソースは、繊細な旨みがあり、イカ墨の風味と調和しながら引き立てます。

足赤エビは、エビの風味や味が濃く、身もしっかりして、食べごたえがあります。

イカ墨入り生ショートパスタ“ストゥラッシナーティ” 魚介のソース

ラ・ビスボッチャ店内

3.イノシシの赤ワイン煮込み

イノシシの赤ワイン煮込み

◆特別感ある煮込み

イタリアには、肉の煮込み料理がたくさんあります。

なかでも、赤ワインをたっぷり使って煮込んだ料理は、特別な日に振舞う料理として人気があります。

イノシシの赤ワイン煮込み

イノシシ肉をマリネする

ワイン煮込みに使う和歌山県産イノシシ肉の肩ロース

イノシシ肉に塩コショウで下味をつける

野菜や果物をカットしてイノシシ肉のマリネに加える

マリネに加える食材、左からセロリ、ニンジン、スペイン産ニンニク、赤タマネギ、和歌山産ジャバラ

イノシシ肉と野菜、果物を入れたバットに赤ワインを注ぐ

ローズマリーを加える

24時間マリネする

イノシシ肉を煮込む

マリネしたイノシシ肉をバットからザルに移し、余分なワインを落とす

イノシシ肉をザルから平たいバットに移す

強力粉をまぶす

フライパンにオリーブオイルを敷く

イノシシ肉をフライパンに投入

イノシシ肉の表面に焼き色をつける

強力粉を使い、肉の表面に焼き色をしっかりつけることで、煮込んでも肉汁を外に逃がさない効果がある

加熱したイノシシの肉を煮込み用の鍋に移す

イノシシを加熱したフライパンをそのまま使い、マリネに使ったワインと食材を加熱する。フライパンの底に残ったイノシシ肉の焦げ目がダシになる

ローズマリーを取り除く

加熱したワインや野菜、果物を煮込み用の鍋に加える

自家製イノシシのダシ汁や鶏のダシ汁を加える

フタをして煮込む

隠し味のチョコレートを加える

仕上げる

煮込み鍋からイノシシ肉とソースを一人前取り出す

仕上げに加える黒オリーブの塩漬を指先でつぶし、種を取り出す

黒オリーブの塩漬は、イタリア北部リグーリア州で1870年に創業した老舗オリーブ製品メーカー「アルドイノ」社製。小規模ながら高品質なオリーブ製品を生産している

ソースに黒オリーブと無塩バターを加える

ソースにジャバラの絞り汁を加える

皿にイノシシの煮込みを盛り付け、ソースをかけ、ちぎったイタリアンパセリと黒コショウをふりかけて仕上げる

お召し上がり

イノシシの赤ワイン煮込み

◆柔らかさと、まろやかな旨み

煮込みソースからジャバラの爽やかな香気がほのかに漂い、食欲が湧いてきます。

煮込んだイノシシ肉は、繊維質の間に程よく入った脂質がとろけ、サクッと切れる柔らかさがあります。

ほぐれたイノシシ肉を、煮込んだソースと絡めながら口に含むと、しっとり感の中に、自然な甘みや旨みを豊かに感じます。

イノシシの赤ワイン煮込み

煮込みに使ったワインや野菜、ジャバラは、イノシシ肉を柔らかくしながら渾然一体となり、まろやかな旨みのソースを生み出しています。

じっくり煮込んだ味に感じる「時間」が、美味しさを引き立てます。

イノシシの赤ワイン煮込み

ラ・ビスボッチャ店内

4.イノシシの骨付きロースの炭火焼き

イノシシの骨付きロースの炭火焼き

◆「紀州備長炭」でこんがりと

今回のフェアでは、和歌山県産のイノシシ肉に合わせ、炭火焼きの炭も「紀州備長炭」を使用します。

強い火力による、こんがりとした焼き加減をお楽しみください。

イノシシの骨付きロースの炭火焼き

イノシシ肉をマリネする

和歌山県産イノシシ肉をさばく

炭火焼き用に精肉したイノシシの骨付きロース

イノシシは山をかけまわる運動量から筋肉の発達が著しく、高タンパクで栄養価が高いながら、低脂肪な肉質が特徴です。

旨みがたっぷりして、体の中からパワーがみなぎり、なおかつヘルシー。ジビエの季節に、ぜひ食べておきたいお肉です。

イノシシ肉に塩・コショウで下味をつける

バットにイノシシ肉とオリーブオイル、ニンニク、ローズマリーを入れ24時間マリネする

炭火で焼く

和歌山県産「紀州備長炭」

「紀州備長炭」は叩くと「キン」という金属のような高い音がして、硬く焼きあがっていることがわかります。

着火に時間はかかりますが、火持ちは長く、臭いや煙が少なく、近赤外線効果で食材をより美味しく焼き上げます。

着火しやすいオガ炭の「五香備長炭」から「紀州備長炭」に火を移す

「紀州備長炭」は木目が残っているため、木目に沿って強い炎が立ち昇る

炭が着火したら炭の山を崩し、焼き網をのせる

イノシシの骨付き肩ロースを、マリネに使ったローズマリーとともに炭火で焼く

側面の脂身を焼く

反対側を焼く

炭火にしたたり落ちた肉汁が燃え、煙が燻製効果になって肉に香ばしい香りをつける

焼きあがったイノシシ肉を骨から外す

食べやすい大きさにカットして盛り付ける

お召し上がり

イノシシの骨付きロースの炭火焼き

◆パワーが湧く後味

「紀州備長炭」で焼かれたイノシシ肉は、表面はカリッと香ばしく、しっかりした噛みごたえがありながら肉質は柔らかく、香ばしい旨みがたっぷり染み出してきます。

骨の周りの肉は、骨の髄液が染み出して味わいが濃く、脂身はしっかりした味わいがあり、多彩な味が楽しめます。

イノシシの骨付きロースの炭火焼き

肉食が禁止されていた江戸庶民は、イノシシ肉を健康維持や、病人の体力回復の「薬」という大義名分で食べていました。

江戸庶民も知っていた、体の中からパワーが湧くイノシシ肉の後味を、冬のディナーにおすすめします。

イノシシの骨付きロースの炭火焼き

おすすめのワイン

赤ワイン「ハイク」

◆俳句を詠むように

銘柄/ハイク
ワイナリー/カステッロ・ディ・アマ
生産地/イタリア中部トスカーナ州キャンティ地区
ぶどう種/サンジュベーゼ50%、カベルネ・フラン25%、メルロー25%
生産年/2009年

イタリアを代表するワインの産地、キャンティ地区の名門ワイナリーがモダンなコンセプトでつくった赤ワインです。

自然の情景や季語を短い言葉に託す日本の俳句から着想を得て、ワイナリーの気候風土を思うがままに1本のボトルで表現しました。

香りはダークチェリーやワイルドベリー、プラムなどに、華やかな花やミント、紅茶、スパイスなどのニュアンスが重なります。スムーズな飲み口に、繊細な味わいがあります。

イノシシ料理が郷土料理のトスカーナ州の赤ワインらしく、イノシシ料理を心地よい余韻に仕上げます。

赤ワイン「ハイク」と「イノシシの骨付きロースの炭火焼き」

そこで、一句。

寒牡丹 グリル華やぎ 赤ワイン(織田城司)

肉食が禁止されていた江戸庶民は、隠れてイノシシ肉を食べるために、イノシシ肉を牡丹の花に例えて隠語としたことを題材に、鮮やかな赤いイノシシ肉を炭火で焼くとグリルが華やぎ、思わず赤ワインを追加する、冬のレストランの情景を詠んだ句です。

上野東照宮ぼたん苑の寒牡丹(写真/織田城司)

5.ジャバラのタルト

ジャバラのタルト

◆邪気をはらう縁起物

ジャバラは、和歌山県発祥の柑橘類です。ユズやスダチよりも香りや酸味を強く感じます。

日本では、古来から香りが強いものは「邪気をはらう」という言い伝えがあり、それが「ジャバラ」の名称の由来になっています。

今回は、ジャバラの果汁を使ったタルトをつくり、冬のデザートとしておすすめします。

ジャバラのタルト

ジャバラの果汁を抽出

和歌山県産ジャバラを箱から取り出す

和歌山県産ジャバラ

ジャバラを流水で洗う

ジャバラの皮を包丁で取り除く

ボウルに皮を集める

ジャバラの実を半分にカットする

ジャバラの実を絞り機で絞る

ジャバラの絞り汁をシノワでこし、果肉や種を取り除きながらポッドに入れる

シノワの底に残った絞り汁をゴムベラで通す

ジャバラの皮を入れたボウルに絞り汁を加える

ジャバラの絞り汁を湯煎にかけ、水分を飛ばし、濃度を濃くする

絞り汁に皮を加えることで香りが高くなる

湯煎の上がりを待つ間にレシピのメモを書く

ジャバラのクリームをつくる

バターと砂糖をミキサーで混ぜる

卵を加える

湯煎したジャバラの果汁を加え、ミキサーで混ぜる

ミキサーで混ぜたジャバラのクリームを加熱するため、鍋に移す

ジャバラのクリームを加熱しながら濃度をつける。焦げつかないように絶えずゴムベラでかき混ぜる

濃度がついたジャバラのクリームを氷で冷やす

仕上げる

焼いたタルトの底にジャバラのクリームを敷き詰める

スポンジの層をのせる

スポンジの上にジャバラのクリームをもう一段のせる

メレンゲを絞って飾る

バーナーで焼き色をつけて仕上げる

お召し上がり

ジャバラのタルト

◆すっぱさに感じるあたたかさ

メレンゲの合間に見える黄色いクリームには、ジャバラの酸味が凝縮しています。

いかにも血行が良くなりそうな、強い酸味です。砂糖もたっぷり入り、バランスよく味わえます。

ジャバラのタルト

タルトの土台やスポンジは、クリームとコントラストを成す食感です。

飽きない食べ心地に、あたたかい後味を感じます。

ジャバラのタルト

寒さが続く季節は、

ビスボッチャの「イノシシフェア」で、お楽しみください。