RECOMMENDED SEASONAL MENU DECEMBER 2024
コラム『味と技』第146回
冬のおいしさ
12月は、一年の無事に感謝し、新しい年をむかえる準備をはじめます。そんな季節の美味しさを集めて、14品おすすめします。
12月20日(金)〜12月26日(木)の期間は、「クリスマスメニュー」を展開するため、「季節のおすすめメニュー12月」はお休みします。
年内は、12月30日(月)まで営業します。食材が無くなり次第終了になるメニューもありますので、あらかじめご了承ください。
年始は、1月6日(月)から営業をはじめます。
監修/料理長・井上裕基
写真・文/ライター 織田城司
Supervised by Yuuki Inoue
Photo・Text by George Oda
⚫︎前菜
1.ブラータチーズとイチゴ
ブラータチーズとイチゴ
メニューについて
ブラータチーズと味わう、季節の食材シリーズです。
12月の一品目は、イチゴを合わせておすすめします。
メニュー提案・撮影調理 料理人 村澤大
イチゴは栃木県産の「とちあいか」を使用
ブラータチーズは、イタリア南部プーリア州出身のチーズ職人が、アメリカ・カリフォルニア州でつくる「ディ・ステファノ」社製を使用。放牧牛のミルクを使い、とろりとした食感で、ミルキーな風味と甘み、旨みが濃厚
お召し上がり
ブラータチーズとイチゴ
イチゴは、果汁たっぷりで柔らかく、フルーティな香りが高く、しっかりした甘みと、ほどよい酸味が心地よい。
その美味しさを、ブラータチーズの濃厚な食感と、ミルキーな風味が引き立てます。
ブラータチーズとイチゴ
ブラータチーズとイチゴ
2.ブラータチーズと温州ミカン
ブラータチーズと温州ミカン
メニューについて
ブラータチーズと味わう、季節の食材シリーズです。
12月の二品目は、温州ミカンを合わせておすすめします。
メニュー提案・撮影調理 料理人 石川凌
ミカンは熊本県産の「温州みかん」を使用
お召し上がり
ブラータチーズと温州ミカン
温州ミカンは果肉が柔らかく、果汁はジューシーで、強い甘みと爽やかな酸味があり、空気が乾燥する冬に美味しく感じます。
ブラータチーズの濃厚な食感と、ミルキーな風味が美味しさを引き立てます。
ブラータチーズと温州ミカン
ブラータチーズと温州ミカン
3.ヒラスズキのカルパッチョ 粒マスタード・ドレッシング
ヒラスズキのカルパッチョ ハニーマスタード・ドレッシング
メニューについて
12月のカルパッチョは、秋から冬にかけて脂がのって美味しくなるヒラスズキをおすすめします。
甘辛いドレッシングで美味しさを引き立てました。
調理
メニュー提案・撮影調理 料理人 石川凌
ヒラスズキは一尾で仕入れ、自店でさばく。熊本県産を使用
さばいたヒラスズキの切身に塩を振りかける。15分ほど置き、下味をつけながら、余分な水分や臭みを抽出する
氷に浸けて身をしめる
食べやすい大きさのい切り分け、皿に盛り付ける
ハニーマスタード・ドレッシングとマイクロハーブをトッピングして仕上げる。ドレッシングは粒マスタードとエキストラヴァージン・オリーブオイル、白ワイン酢、ハチミツ、塩、コショウを混ぜてつくる
お召し上がり
ヒラスズキのカルパッチョ ハニーマスタード・ドレッシング
ヒラスズキの身は半透明の白身で、歯ごたえはしっかりして、脂は上品で、旨みは繊細です。
ドレッシングの甘辛味やマスタードの粒感、マイクロハーブの青々しさがアクセントです。
ヒラスズキのカルパッチョ ハニーマスタード・ドレッシング
ヒラスズキのカルパッチョ ハニーマスタード・ドレッシング
4.カブのロースト バーニャカウダソース
カブのロースト バーニャカウダソース
メニューについて
冬のカブは、寒さの中でじっくりと時間をかけて育つため、味と歯ごたえがしっかりしています。
そんなカブを丸ごとソテーし、北イタリアの定番的な熱く、濃いソースと合わせておすすめします。
調理
メニュー提案・撮影調理 料理人 田和偉織
◆カブを焼く
カブは千葉県産を使用
カブの葉と皮を取り除き、半分にカットし、オリーブオイルで炒める
ひっくり返し、反対側からも加熱する
無塩バターを溶かし、スプーンでカブに回しがけしながら加熱する
カブを取り除き、茎と葉を炒め、皿に盛り付ける
◆ソースをつくる
牛乳と水で柔らかく煮込んだニンニクをスプーンでつぶし、アンチョビペーストと混ぜる
イタリアンパセリやエシャレット、レモンの果肉、ケッパーの実などのみじん切りと、ローズマリーを入れ、加熱しながら混ぜる
エキストラヴァージン・オリーブオイルを入れ、混ぜ合わせてソースの出来上がり。カブとともに盛り付ける
お召し上がり
カブのロースト バーニャカウダソース
カブは白い丸い部分、緑の葉や茎はそれぞれ食感や味わいがちがい、甘みからほろ苦さまで、多彩な味を楽しみます。
アンチョビが効いた濃厚なソースは、野菜と好相性なソースで、カブともよく合います。
カブのロースト バーニャカウダソース
カブのロースト バーニャカウダソース
5.イクラと釜揚げシラスのブルスケッタ
イクラと釜揚げシラスのブルスケッタ
メニューについて
12月のブルスケッタは、秋に旬をむかえたシラスを新鮮なうちに釜揚げし、美味しさを封じ込め、イクラと合わせておすすめします。
調理
メニュー提案・撮影調理 料理人 勝又脩
◆パンを焼く
ブルスケッタのパンはトスカーナパンを使用。毎日焼いているホームメイド。生地は強力粉や薄力粉、生イースト、水を混ぜてつくる。料理に合わせるため、塩や砂糖をで味をつけず、かたく焼き上げた素朴なパン
焼き上げたトスカーナパンを薄くカットする
炭火で焼く
ひっくり返して反対側からも焼く
◆仕上げる
焼き上げたトスカーナパンを食べやすい大きさにカットする
イクラを釜揚げシラスを混ぜ、パンの上に盛り付け、魚醤とエキストラヴァージン・オリーブオイルを少量滴らし、香草デイルをトッピングし、味と香りをつけて仕上げる
釜揚げシラスは和歌山県湯浅湾の老舗しらす専業メーカー「前福」社製(公式写真より)
お召し上がり
イクラと釜揚げシラスのブルスケッタ
イクラと釜揚げシラスのブルスケッタ
イクラと釜揚げシラスの旨みや塩気は、パンとよく合います。
イクラの汁気は、パンにほどよく染み、その部分はしっとり柔らかく、カリカリした部分とコントラストを成し、絶妙の加減です。
イクラと釜揚げシラスのブルスケッタ
6.ホタテとラディッキオ・タルディーヴォのオーブン焼き ゴルゴンゾーラソース
ホタテとラディッキオ・タルディーヴォのオーブン焼き ゴルゴンゾーラソース
メニューについて
イタリアの冬野菜、ラディッキオ・タルディーヴォは焼いても美味しく、シーズンはサラダ以外にも、さまざまな料理で楽しみます。
12月は、炭火で焼いた後、オーブンで焼いておすすめします。
調理
メニュー提案・撮影調理 副料理長 高部孝太
◆炭火で焼く
イタリア産のラディッキオ・タルディーヴォと北海道産ホタテに塩とオリーブオイルを振りかけて下味をつけ、炭火で焼く
ひっくり返して反対側からも焼く
◆オーブンで焼く
ゴルゴンゾーラソースをつくる。ゴルゴンゾーラチーズと生クリーム、バターを加熱し、混ぜてつくる
ゴルゴンゾーラチーズは、イタリア北部ピエモンテ州のセミハード系チーズの専門メーカー「スィ・インヴェルニッツィ」社の青カビと塩味が強い「ピカンテ」タイプを使用
炭火で焼いた食材をフライパンに写し、ゴルゴンゾーラソースを入れ、オーブンで焼いて仕上げる
お召し上がり
ホタテとラディッキオ・タルディーヴォのオーブン焼き ゴルゴンゾーラソース
ホタテは旨みがしっかりして、ラディッキオ・タルディーヴォは旨みやほろ苦さが豊かに広がります。
ゴルゴンゾーラソースのミルキーな風味とコクが、食材の美味しさを引き立てます。
ホタテとラディッキオ・タルディーヴォのオーブン焼き ゴルゴンゾーラソース
ホタテとラディッキオ・タルディーヴォのオーブン焼き ゴルゴンゾーラソース
7.マダコのグリル ヒヨコ豆のピューレ添え
マダコのグリル ヒヨコ豆のピューレ添え
メニューについて
12月のマダコは、コンフィと炭火でじっくり火を入れ、ヒヨコ豆のピューレと合わせ、滋味深い味わいでおすすめします。
調理
メニュー提案・撮影調理 料理人 老田裕樹
◆マダコをコンフィにする
マダコは宮城県産を使用
マダコを解体し、塩で下味をつける
マダコをバットに入れ、ニンニクやタイム、ネズの実、赤唐辛子を加える
オリーブオイルを入れ、オーブンで低温、長時間加熱する
◆マダコを炭火で焼く
コンフィにしたマダコを炭火で焼く
ひっくり返し、反対側も炭火で焼く
◆ヒヨコ豆のピューレをつくる
ヒヨコ豆はイタリア中部ウンブリア州の特産地、標高1500mの高地の大平原で収穫されたもの。同地の「サポーリ・ディ・ノルチャ」社製
ヒヨコ豆を茹で、香味野菜(ノンジン、タマネギ、セロリ)とローズマリー、セージと煮込む
煮込んだヒヨコ豆をミキサーでピューレ状にし、マダコの下に盛り付け、仕上げる
お召し上がり
マダコのグリル ヒヨコ豆のピューレ添え
マダコはコンフィのオイリーな柔らかさと、炭火焼きの香ばしさが効いています。
ヒヨコ豆の山を感じる香ばしさが、マダコの海を感じる塩気を引き立てます。
マダコのグリル ヒヨコ豆のピューレ添え
マダコのグリル ヒヨコ豆のピューレ添え
8.アンコウと芽キャベツのフリット トマトソース添え
アンコウと芽キャベツのフリット トマトソース添え
メニューについて
12月のフリットは、春の産卵期に備え、栄養を蓄え、美味しくなるアンコウと、寒い季節だけ育つ芽キャベツを合わせておすすめします。
調理
メニュー提案・撮影調理 料理人 村澤大
◆アンコウを揚げる
アンコウは一尾で仕入れ、自店でさばく。北海道産を使用
アンコウの衣をつくる。材料は小麦粉、卵、ビールを混ぜる
ビールは、1859年にイタリア北部フリウリ・ベネツィア・ジューリア州で創業したモレッティ社製。イタリアのビールメーカーとしては最古参で、1942年から髭の紳士をラベルにレイアウトしている。シリーズのなかのピルスナータイプ330ml瓶詰めを使用
食べやすい大きさにカットしたアンコウに衣をつける
サラダ油で揚げる
◆芽キャベツを揚げる
芽キャベツは静岡県産を使用
芽キャベツを半分にカットし、小麦粉をつける
氷水に浸し、水分を含ませる
サラダ油で揚げる。水と油の反発で大量の泡が出てカラッと揚がる
余分な油を落とし、塩を振りかけて仕上げる
お召し上がり
アンコウと芽キャベツのフリット トマトソース添え
アンコウの身は、プリっとした食感。味わいは旨みが繊細で、トマトソースがほどよいアクセントになります。
芽キャベツは、しっかりした食感で、味わいは青々しさと、ほろ苦さがきわだち、アンコウと引き立て合います。
アンコウと芽キャベツのフリット トマトソース添え
アンコウと芽キャベツのフリット トマトソース添え
⚫︎パスタ&リゾット
9.伊勢海老のパッケリ
伊勢海老のパッケリ
メニューについて
秋から冬にかけて美味しくなる伊勢海老のパスタです。
濃厚な魚介のソースとよくなじむ、筒形パスタ、パッケリを合わせました。
調理
メニュー提案・撮影調理 料理人 木下咲紀
◆ソースをつくる
伊勢海老は三重県産を使用
伊勢海老を半分にカットし、殻から加熱する
オリーブオイルを入れ、ニンニクのみじん切りと赤唐辛子を加熱し、味と香りをつける
アサリと自家製魚介の出汁を入れ、フタをして蒸し焼きにし、アサリを開く
伊勢海老をひっくり返し、アサリを取り除き、ミニトマトを入れて煮詰めてソースの出来上がり
◆仕上げる
パッケリは大きな筒状のパスタ。ソースを絡めるため表面はザラザラした仕上げになっている
パッケリは、パスタの特産地、イタリア南部のカンパニア州で1812年に創業した「ヴィチドーミニ」社製を使用。有機栽培したイタリア産デュラムセモリナ粉を100%使用。昔ながらの低温長時間乾燥で豊かな小麦の風味がある。茹で時間は約17分
茹で上げたパッケりをソースのフライパンに投入
イタリアンパセリとエキストラヴァージン・オリーブオイルを混ぜて仕上げる
お召し上がり
伊勢海老のパッケリ
伊勢海老の身は、しっかりした食感。頭の部分は旨みが濃く、尾の部分はほのかな甘みを感じます。
パッケリは、厚めの生地と、筒状の形状から、食感に弾力があります。噛み締めると、伊勢海老の肝やアサリのエキスが効いた、濃厚なソースが染み出してきます。
伊勢海老のパッケリ
伊勢海老のパッケリ
10.和牛と黒キャベツのパッパルデッレ
和牛と黒キャベツのパッパルデッレ
メニューについて
イタリア中部トスカーナ地方で生まれた幅広パスタ、パッパルデッレは、赤身肉のラグーソースと好相性です。
12月は、大粒の和牛に、イタリアの冬野菜、黒キャベツとスカモルツァチーズを合わせ、濃厚な味に仕上げました。
調理
メニュー提案・撮影調理 料理人長 井上裕基
◆黒キャベツの下ごしらえ
黒キャベツは原産のイタリア産を使用
黒キャベツの葉を茎から外し、小さくカットする
フライパンに黒キャベツと水を入れる
フタをして蒸し焼きにする
◆スカモルツァチーズの下ごしらえ
スカモルツァチーズは保存用に水分を少なくして燻製にしたチーズ。加熱すると、もっちりした食感になることから、加熱して食べることが人気になったチーズ。イタリア北部トレンティーノ・アルト・アディジェ州で1957年に創業した「アバシャーノ」社製を使用
輪切りにする
さらに細かくカットする
◆和牛のラグーをつくる
和牛は鹿児島県産のブランド和牛「薩摩牛」のヒモ肉を使用
⚫︎「薩摩牛」とは
「薩摩牛」は、鹿児島県産の黒毛和牛のなかから、国内の和牛等級5段階の4級以上の肉質で構成する高級ブランド牛です。
そのなかでも、今回使用する牛ヒモ肉は、牛ネックに付随するヒモ状の細長い部位です。
赤身が中心で、肉質は柔らかく、ほどよい噛みごたえがあり、肉そのものの味を濃く感じます。
鍋底にオリーブオイルを広げ、香味野菜(ニンジン、タマネギ、セロリ)の細切れを入れ、塩を振って下味をつけながら炒める
大きなフライパンで和牛を炒める
フライパンを傾け、余分な脂を取り除く
赤ワインを入れ、アルコール分をとばし、味と香りをつける
フライパンの底についた和牛の肉汁を木ベラではがし、出汁に加える
炒めた和牛と野菜を鍋に投入
自家製アラビアータソースを加え、辛みと、酸味と旨みをつける
黒コショウを加え、スパイシーな香りと辛みをつける
◆ソースをつくる
フライパンに和牛のラグーとアラビアータトマトソースを入れる
加熱した黒キャベツを混ぜ合わせてソースの出来上がり
◆仕上げる
パッパルデッレは自家製生パスタでつくる。卵黄を増した卵、強力粉、セモリナ粉、オリーブオイル、塩をまぜる
パッパルデッレを茹でる
茹で上げたパッパルデッレをソースのフライパンに投入
パッパルデッレをソースと和える
スカモルツァチーズを投入
スカモルツァチーズをパスタと混ぜる
パルミジャーノ・チーズを混ぜて仕上げる
お召し上がり
和牛と黒キャベツのパッパルデッレ
大粒の和牛は、ほろほろに柔らかく崩れ、煮汁がしっかり染みて、旨みが濃厚で、ピリ辛味がほどよく効いています。
黒キャベツのほろ苦さや、スカモルツァチーズのもっちりした食感と燻製香、パッパルデッレの小麦の風味がアクセントです。
和牛と黒キャベツのパッパルデッレ
和牛と黒キャベツのパッパルデッレ
11.パルミジャーノチーズのリゾット 卵黄のせ 白トリュフかけ
パルミジャーノチーズのリゾット 卵黄のせ 白トリュフかけ
メニューについて
白トリュフの崇高な香りをリゾットで楽しみます。
リゾット米やバター、チーズ、卵黄はどれも白トリュフと好相性で、香りを高めます。
調理
メニュー提案・撮影調理 料理人長 井上裕基
白トリュフはイタリア産を使用
リゾット米は、大粒で煮崩れしにくいイタリア産のリゾット用品種カルナローリを使用。イタリア北部ピエモンテ州の米処ヴェルチェッリ県で1935年からリゾット用の米をつくり続ける「ロンドリーノ」社のブランド米「アクエレッロ」
リゾット米を自家製鶏の出汁で煮込み、無塩バターを入れる
無塩バターを混ぜ、味と香り、とろみをつける
パルミジャーノチーズを入れる
パルミジャーノチーズは、イタリア北部エミリア・ロマーニャ州で1877年に創業した乳製品メーカーの老舗「アウリッキオ」社製。一年中干草のみを与えた牛の濃いミルクからつくるチーズは甘みと熟成感のバランスがよい。側面の認証刻印の2042のナンバリングはハイグレードの証。塊で仕入れ、自店で粉に挽く
パルミジャーノチーズを混ぜ合わせ、味と香り、とろみをつけ、皿に盛り付ける
卵黄とパルミジャーノチーズ、白トリュフをトッピングして仕上げる
お召し上がり
パルミジャーノチーズのリゾット 卵黄のせ 白トリュフかけ
白トリュフの香りを、料理とともに、食べながら感じる至福を堪能します。
リゾット米は日本の米と品種がちがい、大粒で、煮込んでも溶けにくく、食感がほどよく残ります。芯が残った状態ではなく、全体に弾力がある状態で食べごたえがあります。
噛みしめると、米本来の香ばしさや甘み、旨みを感じ、染み込んだ出汁やバター、チーズのコクがアクセントになり、飽きない味わい。濃厚な卵黄が加わる贅沢な展開を楽しみます。
パルミジャーノチーズのリゾット 卵黄のせ 白トリュフかけ
パルミジャーノチーズのリゾット 卵黄のせ 白トリュフかけ
⚫︎メイン
12.伊勢海老の香草パン粉焼き
伊勢海老の香草パン粉焼き
メニューについて
秋から冬にかけて美味しくなる伊勢海老。
イタリアの定番的な魚介の料理法、香草パン粉焼きでおすすめします。
調理
メニュー提案・撮影調理 副料理長 高部孝太
◆香草パン粉をつくる
サフランやイタリアンパセリ、タイム、ケッパーの実をみじん切りにする
パン粉に、みじん切り(サフラン、イタリアンパセリ、タイム、ケッパーの実)とオレガノ(ドライ)、ニンニクオイル、パルミジャーノチーズを混ぜ合わせて香草パン粉の出来上がり
◆伊勢海老を焼く
伊勢海老を半分にカットし、香草パン粉をつける
オリーブオイルを振りかける
オーブンで焼く
お召し上がり
伊勢海老の香草パン粉焼き
オーブンで焼いた伊勢海老は、殻の香ばしさがきわだち、海老の香りが高く、食欲をそそります。
イタリア式のパン粉は小粒でサクサクポリポリ。オリーブオイルのしっとり感が絶妙で、伊勢海老のしっかりした身によくなじみ、香草のアクセントとともに、美味しさを引き立てます。
伊勢海老の香草パン粉焼き
伊勢海老の香草パン粉焼き
⚫︎付け合わせ
13.ラディッキオ・タルディーヴォのサラダ
ラディッキオ・タルディーヴォのサラダ
メニューについて
イタリアの冬野菜、ラディッキオ・タルディーヴォのサラダです。
メインの料理の付け合わせにおすすめします。
調理
メニュー提案・撮影調理 料理人 老田裕樹
ラディッキオ・タルディーヴォは、イタリア北部ヴェネト州トレヴィーゾ県特産の冬野菜。鮮やかな紫と白のコントラストが美しく、イタリアでは「冬の花」と呼ばれている
ラディッキオ・タルディーヴォを小さくカットし、水に晒し、汚れを落としながらアクを抜く
水切り器で余分な水分を落とす
ドレッシングをつくる。アンチョビペーストとエキストラヴァージン・オリーブオイル、赤ワイン酢、塩を混ぜてつくる
ラディッキオ・タルディーヴォをドレッシングと和えて仕上げる
お召し上がり
ラディッキオ・タルディーヴォのサラダ
ラディッキオ・タルディーヴォの紫の部分は、サクサクした食感で、青々しさとほろ苦さがきわだちます。
白い部分は、シャキシャキした食感で、ほのかな旨みがあり、部位ごとの味わいを楽しみ、後味はさっぱりしています。
ラディッキオ・タルディーヴォのサラダ
ラディッキオ・タルディーヴォのサラダ
14.ホワイトチョコレートとラムレーズンのケーキ
ホワイトチョコレートとラムレーズンのケーキ
メニューについて
12月のドルチェは、ホワイトチョコレートの優しさを生かし、濃厚な食感ながら、まろやかな甘みのケーキを焼いておすすめします。
調理
メニュー提案・撮影調理 副料理長 高部孝太
◆生地をつくる
ミキサーで溶解したホワイトチョコレートとクリームチーズ、生クリーム、薄力粉を混ぜ、グラニュー糖を加える
卵を加えながら混ぜて生地の完成
◆ケーキを焼く
レーズンをラム酒に漬ける
ラム酒は、フランスのリモージュで1857年に創業したバーディネー社の「ネグリタ」ブランドを使用。西インド諸島でサトウキビを原料に蒸留した原酒を、フランスのボルドーでブレンド、熟成させたもの
容器の底にラムレーズンと松の実を敷きつめる
生地を重ねる
湯煎の準備をする
オーブンで焼く
お召し上がり
ホワイトチョコレートとラムレーズンのケーキ
ケーキの生地の食感は濃厚ながら、生クリームやチーズの質感は控えめで、ホワイトチョコレートの優しさが生きた、まろやかな甘みは、ほっとする味わいです。
底から出てくるレーズンに感じるラム酒の味と香りは大人っぽい雰囲気で、イタリアのドルチェらしい余韻です。
ホワイトチョコレートとラムレーズンのケーキ
ホワイトチョコレートとラムレーズンのケーキ
年忘れのディナーは、
ラ・ビスボッチャの、季節のおすすめメニューで、
お楽しみください。