『衝撃の味』
ME AND MY BISBOCCIA
Episode2:Mario Sperior
◆プロフィール
イタリア北部のボローニャ生まれ。イタリアのジュエリーブランド「マルコ・ビチェゴ」をはじめ、イタリアの製品を日本に紹介して、輸出する事業を手がける。日本に在住して事業の陣頭指揮にあたる。
1.イタリアへの想い
美意識と手仕事の遺伝子
イタリアは2000年前の古代から、ジュエリーを作ってきました。
長い歴史の中で培われた美意識や芸術性、手仕事の遺伝子が、現代の職人にも受け継がれ、ジュエリーの生産に適した土壌があります。
ジェエリーはビューティー。女性が持っている、もともとの美しさを、さらに引き立てるものです。
「マルコ・ビチェゴ」のジュエリーは、イタリアの伝統的な美意識や手仕事で、美しさを創造します。
ジュエリー工場では、150人の職人が、昔ながらの手仕事で生産を続けています。手仕事だからどれも形が微妙にちがう。世界でたった一個のものです。
手仕事のジュエリーが持つ自然な表情と、奥深い輝きが、女性の美しさを引き立てます。
2.イタリア料理の魅力
シンプルが美味しい
イタリア料理の魅了は、すべてが優れていることです。料理が美味しい国はたくさんあります。イタリアはそれに加え、接客サービスや食事をする場の雰囲気も素晴らしく、楽しさでいっぱいです。
一流店だけでなく、ストリートフードも、そのようにできています。美味しさはもちろん、紙やプラスティックの容器も、面白いデザインでできています。
イタリア料理の美味しさは、シンプルだと思います。たとえば、生ハムがあります。自然の中で豚を育て、その肉を自然の空気で熟成させる。その味は自然そのものです。そこに5、6年の歳月をかける。こうしたアプローチは、世界でも唯一です。
ビスボッチャのお店の中で何が一番目立ちますか?厨房よりも先に、真ん中にある炭火焼きのグリルが目立つはずです。炭火で焼いた肉を、塩、コショウ、オリーブオイルだけでいただく。原始時代から続く最もシンプルな料理法で、イタリア料理の伝統を忠実に再現しています。
3.私とビスボッチャ
衝撃の出会い
日本に駐在して3年になります。
はじめは、日本に美味しいイタリア料理店は無いと思い、イタリア料理を食べていませんでした。
ある日、日本にいるイタリアの友人から「日本にも美味しいイタリア料理店がある」とビスボッチャに誘われ、しぶしぶ同行しました。そこで、味にショックを受けました。イタリアの味そのものだったからです。でも、厨房を見回すと日本人しかいない。魔法のようで、衝撃を受けました。
それ以来、通っています。私のお気に入りは、前菜では生ハム、花ズッキーニの水牛モッツァレッラ詰めフライ、ヤリイカのフライ。パスタはパッパルデッレの手長海老ソース。季節物では、白トリュフやポルチーニ茸を使ったものです。
前菜とパスタだけでお腹いっぱいです。だからお肉はちょっとだけ。お肉が食べたい時は、最初からお肉と野菜しか注文しません。
デザートも優れています。イタリアのレストランのこだわりは料理が主で、デザートは並のレベルです。ビスボッチャのデザートのこだわりは、イタリアだとパスティッチェリア(お菓子専門店)のレベルです。そこがすごく面白い。その中でも、私のお気に入りは「ミルフィーユ」です。
井上料理長コメント
いつもご利用いただき、誠にありがとうございます。
これからも、「そこまでやるの?面白い!」と言われるように、努力します。
監修/料理長・井上裕基 写真・文/ライター織田城司
インタビュー:2018年9月30日