イベントレポート:テルマエ・ビスボッチャ・イン・ボタニカル・プール・クラブ

ラ・ビスボッチャは2025年12月12日(金)、房総半島でボタニカルに囲まれ、オールシーズンいつでもプールとサウナが楽しめるリゾートホテル「ボタニカル・プール・クラブ」にてイベントを開催しました。

同地を古代ローマの温泉“テルマエ”に見立てたイベント、題して「テルマエ・ビスボッチャ」の模様をお伝えします。

写真・文:ライター 織田城司 Photo & Text by George Oda

1.イベントの概要

◆イベントのタイトル

「テルマエ・ビスボッチャ・イン・ボタニカル・プール・クラブ」

◆内容

千葉・内房のリゾートホテル「ボタニカル・プール・クラブ」(以下BPC)のBBQとディナーをビスボッチャがプロデュースと出張調理・サービスを行う。

さらに、スペシャルDJとしてFPM・田中知之氏が参加。

プールやサウナ、料理、音楽、そして自然が融け合う、まさに大人のための贅沢な時間を、1泊2日で楽しむイベントです。

ブラックプールの夕暮れ

◆日程とタイムテーブル

2025年12月12日(金)

14:30 プールサイドBBQスタート

16:30 DJタイムスタート

18:20 スペシャル・ディナー・コース・スタート

12月13日(土)

7:30 朝食スタート

11:00 チェックアウト

シグニチャープールの夕暮れ

2.BPCの施設

BPCは、不動産クリエイティブ事業を展開する株式会社VALM(バルム 東京都港区)が2023年夏、プールクラブをテーマに、東京湾と富士山を望む千葉・内房エリアの丘の上に開業。

ユニークな植物に囲まれた2つのプールと2つのサウナをオールシーズン楽しめる、プールクラブをテーマにしたホテルです。

プールエリア

◆シグニチャープール

シグニチャープール

シグニチャープール

◆ブラックプール

ブラックプール

ブラックプール

◆スェットボックス(プールサイドのサウナ)

スウェットボックス(プールサイドのサウナ)の内部

スウェットボックス(プールサイドのサウナ)の内部からガラス窓越しに見た眺め

◆プールハウス

プールハウス

◆ルーフ・トップ・シート

ルーフ・トップ・シート。プールサイドに2カ所ある円柱形建物2階にあるベンチ。ひとつの1階は写真のシャワーとトイレ。もうひとつの1階はプール・サイド・バー

ルーフ・トップ・シート

ルーフ・トップ・シートからの眺め

ルーフ・トップ・シートからの眺め

◆プール・サイド・バー

プール・サイド・バー

1F

◆エントランス

エントランス外側

エントランス入口内側の吹き抜けにある巨大アート(部分) 作者:水戸部七絵 作品名:Standing on Land,Mermaid (2023年) 素材:Oil on Canvas 大きさ:400×200cm

◆ロビー

ロビー

ロビーのアート。作者:ALEX KATZ 作品名:Chance-1(Anne), 2(Vivian), 3(Darinko)(2016年) 素材:Saunders Waterford 425g Paper 大きさ:177×116cm

ロビー

◆BPCショップ

BPCショップ

BPCショップ

◆ボタニカルパス

ボタニカルパス。ロビーを通らずにプールと客室をつなぐ通路

ボタニカルパス

◆スウィートラウンジ(客室近くのサウナ)

スウィートラウンジ(客室近くのサウナ)の入口外観

スウィートラウンジ(客室近くのサウナ)の更衣室の鏡

スウィートラウンジ(客室近くのサウナ)のバスとシャワー

スウィートラウンジ(客室近くのサウナ)のサウナ内

スウィートラウンジ(客室近くのサウナ)のテラス

◆スクエアプール(プールヴィラ専用プール)

スクエアプールとプールヴィラ

◆ドッグラン

ドッグラン

2F

◆ダイニング

ダイニング

ダイニングテラスからの眺め

◆客室(プールテラスの例)

客室内(プールテラスの例)

テラス(プールテラスの例)からの眺めとデッキチェア

テラス(プールテラスの例)のBBQコンロ

テラス(プールテラスの例)からの眺め

3.プールサイドBBQ

プールサイドBBQの食材

プールサイドでは、LEONとビスボッチャとのコラボで誕生した大人気の別注サルシッチャと、ビスボッチャで人気のアイルランド産牡蠣などがBBQで提供されました。

参加者は、プールやサウナを楽しむ合間、プール・サイド・バーのドリンクとともに、BBQの料理を楽しみました。

BBQの提供は、ロビーとプールサイドの境にある、野外暖房設備がある場所で行われた

BBQの食材。LEONビスボッチャ・コラボ・サルシッチャ。イタリアの極太生ソーセージ(サルシッチャ)をイメージし、高知県産四万十ポークや、青森県産黒ニンニク、シチリア産岩塩などの使い、パンチの効いた味に仕上げている

BBQの食材。ヨーロッパ有数の牡蠣の産地、アイルランド産の牡蠣

食材をコンロで焼く

食材をコンロで焼く

食材をコンロで焼く

BBQの盛り付け例

BBQに合わせてプール・サイド・バーで注文したカクテル、アペロールソーダ

BBQタイムの後半、ブラックプールの炎がともる

4.DJ タイム

ロビーでDJプレイをする田中知之氏

スペシャルDJとして参加したFPM・田中知之氏は、夕方BPCに到着すると、早速施設を視察。

おそらくこの時、曲の構想をまとめていたのかもしれません。

田中氏は16:30頃から、ロビーに置かれたDJブースからオンエアをスタート。サウンドは館内とプールサイドのスピーカーから、スローでアンニュイな曲から流れはじめる。

曲調は、夕暮れの哀愁イメージからクリスマス、南国ムード、アペリティーボタイムの高揚、などの順で転調。

アップテンポのダンサブルな曲ばかりでなく、昔のハリウッド映画調のムーディーなバラードなどを織り込み、夕暮れから夜陰に変わるドラマチックな時間帯を大人っぽく演出。

イベント参加者はプール・サイド・バーやロビーで、食前酒を片手に曲を聴きながら、ディナー前の気分を盛り上げました。

ロビーでDJプレイをする田中知之氏

DJタイムにブラックプールから富士山を眺めるイベント参加者

ロビーでDJプレイをする田中知之氏

DJタイムにプールサイドで、ゲスト用のダウン・コートを着て富士山を見るイベント参加者

ロビーでDJプレイをする田中知之氏

DJタイムにライトアップされたプールサイドのボタニカル

5.スペシャル・コース・ディナー

ダイニングのスペシャルディナーのセッティングと夕暮れ

ダイニングのスペシャルディナーのセッティングと夕暮れ

ダイニングのスペシャルディナーのセッティング

ディナーは2階のダイニングで、ビスボッチャの料理人とホールスタッフによる、房総半島の旬の素材とビスボッチャが誇る素材を生かした、一夜限りのスペシャルコース料理が提供されました。

ドリンクはフリーフロー。

◆Antipasti Freddi 冷前菜

鋸南産イチゴとブラータチーズ 22ヶ月熟成スペイン産ハモン・セラーノ・テリエール

鋸南産アジのタルタル なめろう仕立て

自家製パンの盛り合わせ

料理に合わせて提供されたイタリア・ワインのひとつ

◆Antipasti Caldi 温前菜

九十九里産ハマグリと館山産菜の花のワイン蒸し

◆Primo Piatto パスタ

房総半島の魚介の漁師パッケリ ナポリ風

◆Secondo Piatto メイン料理

コースの途中からダイニングテラスのコンロで焼かれたTボーンステーキ

アイルランド産グラス・フェッド・プライム・ヘアフォード牛のTボーンステーキ かずさ燻製工房醤油とモンテ・プルチアーノ・ダブルッツォ産赤ワインのソース ラディッキオ・タルディーボのグリル

◆Dolce デザート

ティラミスと房総半島の旬のフルーツ

参加者はディナーの後、部屋に戻り、水着に着替え、プール・サイドに出て、星空や東京湾の夜景を見ながらプールやサウナ、バーの食後酒を楽しみました。

プールやサウナを楽しむイベント参加者

プールやサウナを楽しむイベント参加者

6.朝食・チェックアウト

プールサイドから朝焼けを望む

プールサイドから朝焼けを望む

朝食を提供している2階ダイニングへの通路

朝食のテーブルのイメージ

BPC モーニングフォンデュ

朝食は2階のダイニングで、BPCオリジナルの冬季限定メニューが提供されました。

参加者はチーズフォンデュ、トマトクリームフォンデュの2種から選ぶ。

季節の野菜や千葉県産ベーコン、ソーセージとともに、濃厚なチーズの香りを楽しむ。

さらに、サラダバーやドリンクバーのサービスも付きました。

チーズフォンデュ

チーズフォンデュのプレート

フルーツヨーグルト

サラダバー

サラダのトッピングとドレッシング

ヘリコプターのアクセス

エントランスから階上のヘリポートへ向かうイベント参加者

BPCの入口近くの丘の上にヘリポートがあり、ヘリコプターの送迎サービスも行っています。

BPCから東京・新木場のヘリポートまで、片道約18分で結ぶ。

イベント参加者のうち3名は、チェックアウト後、東京への帰路にヘリコプターを利用しました。

ヘリコプターに乗り込むイベント参加者

離陸したヘリコプター

東京方面に方角を変えたヘリコプター

BPCの駐車場上空から東京湾に向かうヘリコプター

東京湾上空から東京方面に飛び去るヘリコプター

7.まとめ

BPC 1階通路

絶景を望むプールやDJ、グルメディナーなどの体験を通して、五感が豊かに刺激されました。

BPCの建物は、モノトーンや直線を基調に、シンプル、モダン、ダイナミックな要素でボタニカルを引き立て、開放感がある。

施設にフェンスはほとんどなく、施設のボタニカルは、外を覆う原生林と融合し、壮大なスケールで山の自然と一体化している。

料理に使われた千葉県産の食材も、美味しいだけではなく、土着の自然の魅力を感じた。

五感の刺激とともに、自然の圧倒的な迫力で、心身がリラックス、リセットされるイベントでした。

8.番外編「BPC紀行」

大黒山展望台

BPCのプール・サイドから大高山展望台を望む

BPCのプールから、東京湾を見渡すと、近くの山頂に城のような建物がある。

気になってBPCの関係者に尋ねると、大黒山(だいこくやま)にある展望台だそうで、イベントの帰りに立ち寄った。

大黒山の標高は75m。専用駐車場10台。展望台までの山道は、所々がコンクリートの階段で整備され、徒歩で片道約10分ほどの道のり。

大黒山展望台へ登る山道

大黒山展望台。2階のテラスから360度見渡せる

大黒山展望台からBPCの方角を望む。遠方の二つの峰からなる富山(とみさん)手前の小高い丘の上の白い建物群がBPC

大黒山展望台から東京、横浜方面を望む

展望台のデザインは、大黒山のすぐ南の標高80mの山の頂上に、戦国時代の武将、里見氏が築いた勝山城をイメージした模擬天守。

江戸時代になると、大黒山の頂上はクジラ漁で活躍。漁師は大黒山の頂上から海上のクジラの動きを手旗信号で漁船に伝え、漁に役立てました。

漁穫したクジラは、食用のみならず、灯油や手工芸品の材料に役立つ貴重な資源で、勝山を支える産業でした。

江戸の狂言師・太田南畝は、当時の勝山の様子を「いさなとる 安房の浜辺は 魚へんに 京という字の 都なるらん」という狂歌で詠んでいます。

「いさな」とは鯨(クジラ)の昔の呼び方、「京」は大きい意味、「都なるらん」は都のようににぎわった、という意味で、繁栄ぶりを伝えています。

時代劇の水戸黄門で親しまれた、水戸藩の徳川光圀は、編集を手がけた「大日本史」の資料収集や、史跡の見学を兼ねた旅のなかで、大黒山を訪ねています。

やがて、明治の近代化で、東京湾を往来する船が増えると、クジラの不漁が続き、勝山の捕鯨は幕を閉じました。

展望台は、昔の人が大黒山の頂上から海を見渡し、敵の見張りや、漁に役立てたことを、今に伝えています。

大黒山展望台から勝山漁港を望む。漁港となりの山頂は勝山城跡

大黒山展望台から下る山道

「南総里見八犬伝」の舞台

大黒山展望台からBPC方面を望む。BPC後方の二つの峰からなる標高349mの富山(とみさん)は「南総里見八犬伝」の聖地とされた

BPCが建つ千葉県安房郡鋸南町。明治時代の廃藩置県が施行される以前は、安房国(あわのくに)とよばれる領域の一部でした。

江戸時代の末、戯作者・曲亭馬琴が書いた、安房国を舞台に、落ちのびる姫を、八人の剣士が敵と戦いながら守る剣劇アクション小説「南総里見八犬伝」を発売になりました。

作風は安房国や、そこを統治した里見氏など、実在した設定をベースに、妖怪や超常現象などのファンタジーをミックス。

BPCの隣にそびえる標高349mの富山(とみさん)は、姫が隠れてこもり、隠居した剣士が晩年を過ごすなど、架空の物語の聖地とされました。

実と虚が交錯する世界観と、スリリングな剣劇アクションは江戸庶民に受け、古典として読み継がれ、歌舞伎の演目になり、現代でもテレビや映画、人形劇、漫画、ゲームなど、さまざまなメディアの題材になりました。

江戸時代の浮世絵師・葛飾北斎は、馬琴とコラボを重ね、「八犬伝」の挿絵も何度か手がけ、ファンタジーをビジュアル化。その画風は、現代漫画のルーツとされ、世界の人々を魅了しています。

映画監督・深作欣二は、日本の宇宙SF映画「宇宙からのメッセージ」(1978年)を制作。これは東映の社長から当時人気だったアメリカ映画「スター・ウォーズ」のような映画を日本でもつくりたい、という要望を受けた作品で、脚本に「八犬伝」を引用。原案とメカ・デザイン、漫画化を「仮面ライダー」の漫画家・石ノ森章太郎が担当しました。

後に、深作監督は「八犬伝」そのものも映画化し、「里見八犬伝」(1983年)として公開。姫を薬師丸ひろ子が演じました。

近年の映画「八犬伝」(2024年 曽利文彦監督)は、姫を土屋太鳳、後継姫を河合優実、馬琴を役所広司、北斎を内野聖陽など、豪華キャストが演じました。

漫画家・鳥山明は、少年漫画「ドラゴンボール」の元ネタのひとつに「八犬伝」を引用し、独自の世界にアレンジ。アニメや映画、ゲームなどに展開し、世界中で親しまれています。

馬琴本人も波乱の生涯を送り、小説や映画の題材になりました。

馬琴は、江戸時代では珍しく、82歳の長寿を全う。なかでも「八犬伝」は代表作で、晩年の28年間、連載を続けたライフワークです。

馬琴は、その間一度も安房国を訪ねたことはなく、江戸の書斎にこもり、地図や歴史本を参考にしながら、空想だけで執筆。しかし、晩年失明し、文字が書けなくなり、「八犬伝」も未完のままに。

ところが、馬琴より先に病死した息子の嫁が、馬琴の口述筆記を申し出て、「八犬伝」を完結させました。その活動は日本文学史の奇跡として、語り継がれています。

BPCのプールで、安房国の物語が、世界に影響を与えた、歴史ロマンに浸るのもいい。