第13回 CHRISTMAS DINNER 2017

イタリア フィレンツェの街並み
解説/料理長 井上裕基
写真・文・エッセイ/ライター織田城司 Commentary by Yuuki Inoue Photo・Text・Essay by George Oda
素朴な家庭料理であたたかい雰囲気
いつもラ・ビスボッチャをご利用いただきありがとうございます。 日頃のお客様への感謝の気持ちを込めて12月3日(日)限定で、 スペシャルメニューのコースによるクリスマスディナーを行います。 コースはイタリアのクリスマスと歳末の家庭料理を特集しました。 本場のレストランを思わせる店内で、 素朴な味わいと、心あたたまる雰囲気をお楽しみください。 ◼️日時:2017年12月3日(日)18:00 ※コースの開始時間は18:00のみとなります。受付開始17:30から。 ◼️場所 ラ・ビスボッチャ 〒150-0013 東京都渋谷区恵比寿2-36-13 広尾SKビル1F ◼️コース お料理/全9品 ※メニュー詳細は以下の記事でご確認下さい。 お飲物/乾杯シャンパン1杯・ワイン4杯まで オレンジジュース・コーラ・ミネラルウォーター・コーヒー・紅茶 ※アルコール類が増える場合は追加料金にて対応します。 ◼️料金 コース(お料理とお飲物)お一人さま¥10,000 小学生以下¥5,000(税サ込) ※お子様も入店いただけます。ご家族そろってお楽しみください。 ◼️ご予約・お問い合わせTEL : 03-3449-1470
E-mail:info@labisboccia.tokyoメニューについて

イタリア フィレンツェの街並み
イタリアのクリスマスと歳末の家庭料理をコースに
イタリアのクリスマスは、一年の中でも大きなイベントです。日本の元旦のように、家族揃って祝うことが伝統の習慣です。 この時期は、飲食店や小売店はほとんど閉まっているため、家族の祝宴は自宅でお母さんが作る家庭料理を囲んで行われます。そんな歳末の家庭料理を集めてコースにしました。ANTIPASTO 前菜
パルマ産生ハムとノルチャ産サラミ

パルマ産生ハムとノルチャ産サラミ(4人前)

イタリア フィレンツェの肉屋。店頭に並ぶサラミ。

盛り合わせ用にイタリアから集めた生ハムとサラミ。

イタリア ローマ・フィウミチーノ空港の食肉加工品売り場

生ハムをスライスする料理長・井上裕基。

生ハムとサラミを盛り付ける。

パルマ産生ハムとノルチャ産サラミ(部分)
うなぎの炭火焼

うなぎの炭火焼(部分)
◆イタリアのクリスマスイブは魚料理
カトリックでは、祭典の前日は肉を食べない習慣があります。このため、クリスマスイブのメインディッシュは魚介や野菜が中心になります。 そんなメニューの中から、うなぎの炭火焼とリグーリア風魚介のサラダを選んで前菜にしました。
高知県産のうなぎ

アシスタント高部(左)のうなぎの下処理を見守る料理長・井上裕基。

アシスタント高部はこのメニューのために合羽橋道具街でうなぎ専用の包丁を新調。

下処理したうなぎを炭火で皮から焼く

皮が焼けたら裏返して中身を焼く。

再び皮を軽く焼いて出来上がり。

うなぎの炭火焼(3人前)

うなぎの炭火焼(部分)
リグーリア風魚介のサラダ

リグーリア風魚介のサラダ(4人前)

リグーリア風魚介のサラダに使う魚介。

リグーリア風魚介のサラダに使う野菜。

甲殻類を白ワインで蒸し焼きにする。

カジキマグロは軽く塩ゆでにする。

サラダドレッシングに使うバジルとイタリアンパセリをみじん切りにする。

サラダドレッシングはアンチョビペーストと赤ワイン酢を混ぜたものに香草のみじん切り、オリーブオイルを加えて作る。

リグーリア風魚介のサラダ(部分)

リグーリア風魚介のサラダ(部分)
PANE パン
トスカーナ風田舎パンの盛り合わせとグリッシーニ

トスカーナ風田舎パンの盛り合わせとグリッシーニ(3人前)左からフォッカッチャ、パーネトスカーノ、チャバッタ、グリッシーニ。

チャバッタの生地を整形する。

焼き上がったチャバッタ。

焼き上がったフォッカッチャ。

焼き上がったパーネトスカーナ。

グリッシーニの生地を整形する。

焼き上がったグリッシーニ。

トスカーナ風田舎パンの盛り合わせとグリッシーニ(部分)
PRIMI PIATTI パスタとリゾット
ラビオリのスープ仕立て

ラビオリのスープ仕立て(1人前)
◆イタリアのクリスマスはシンプルなパスタと鶏肉料理
クリスマス当日の12月25日、イタリアでは朝から一家で教会のミサに出かけ、キリストの生誕を祝い、願い事を込めた祈りを捧げます。その後は家に帰り、昼から家族の祝宴が始まります。この時の食事が最も盛大で、メインに鶏肉料理を食べるのが通例です。 このため、メインの前に食べるパスタやリゾットのボリュームは控えめ。シンプルであっさりしたタイプです。パスタは寒い季節向けのスープパスタ。トルテッリーニと呼ばれる詰めもののパスタで、いわゆるラビオリです。透明なコンソメ風スープの中に入れていただきます。こちらも、イタリアのクリスマス料理の定番的なメニューになります。
ラビオリの生地をくり抜く。

ラビオリに入れる牛肉と野菜のペーストを絞り出す。

余分な生地を取り除く。

半円に折りたたみ、口を指つまんで密着させる。

半円を折りたたみながら丸めていく。

先端を指でつまんで固定する。

出来上がったラビオリ。

スープのダシに使う野菜と仔牛の肉、仔牛の骨。

野菜と仔牛の肉、仔牛の骨を煮込んでスープを作る。

鍋に移したスープ。ここに茹でたラビオリを入れて完成。

ラビオリのスープ仕立て(1人前)

ラビオリのスープ仕立て(部分)
パルメザンチーズのリゾット

パルメザンチーズのリゾット(1人前)

イタリア米

炒めた米にブロード・ディ・ポッロ(鶏のダシ汁)を加えて炊く。

パルメザンチーズやバターで下味を付けたリゾットをパルメザンチーズの塊の上に移す。

塊の上でリゾットに香りや味を加えて仕上げる。

パルメザンチーズのリゾット(部分)
SECONDI PIATTI 肉料理
丹波黒鶏のフィレンツェ風ロースト

丹波黒鶏のフィレンツェ風ロースト(3人前)

丹波黒鶏

鶏肉の表面にフライパンで焼き色を付ける。

オーブンで加熱した鶏肉とジャガイモ。

仕上げにパルメザンチーズとパン粉をふりかけ、再度オーブンで焼いて出来上がり。

丹波黒鶏のフィレンツェ風ロースト(部分)

丹波黒鶏のフィレンツェ風ロースト(部分)
豚肉の腸詰めレンズ豆添え

豚肉の腸詰めレンズ豆添え(3人前)
◆新年を迎える縁起物
「今年もいろいろあったけど、もうじき終わり。新しい年は良い事がありますように。」と願う気持ちはイタリア人も一緒です。 そんなイタリア人が大晦日に縁起をかついで食べるのが、コテキーノ(豚肉の腸詰め)やザンポーネ(豚肉の豚足詰め)といったサラミの煮付けに、レンズ豆の煮物を添えた「イタリア式お煮しめ」です。 レンズ豆は、見た目が金貨に似ていることから、新しい年の金運を祈願する意味があるそうです。コテキーノやザンポーネを一緒に食べる諸説は様々です。見た目の点では、こちらも輪切りにした状態がコインやメダルに似ていることから、おめでたいものとされています。
イタリア製コテキーノ(豚肉の腸詰め)のパッケージとレンズ豆。

イタリア フィレンツェの豚肉加工食品売り場の装飾

コテキーノをパックから取り出し、保形のヒモを取り除く。

コテキーノを切り分ける。

付け合わせのレンズ豆をゆでる。

豚肉の腸詰めレンズ豆添え(部分)

豚肉の腸詰めレンズ豆添え(部分)
DOLCE デザート
パネトーネ

パネトーネ(6人前から1人前カットした状態)

パネトーネのパッケージ。

イタリア ミラノの街角からスフォルツェスコ城の入り口を望む。

パネトーネをパッケージから出した状態。

クリームをはさむため3段にカット。

クリームをはさむ。

クリームに混ぜるイタリア製マスカルポーネチーズ。

はみ出したクリームに砕いたピスタチオを貼り付けて仕上げる。

一人前に切り分けたパネトーネ。

一人前に切り分けたパネトーネ。
BEVANDA お飲物

クリスマスディナーのお飲物
◆豊かな食文化と家族
イタリアの歳末の家庭料理を振り返ると、日持ちする食材を巧みに使ったものが多く見られます。 それは、一年中台所をまかなうお母さんに休んでもらう思いやりや、暮らしの知恵が発達したものだと思います。日本の正月料理にも通じるものがあります。
イタリア フィレンツェ中央駅
エッセイ:食のこぼれ話『イタリアのクリスマスイブ』
イタリアのクリスマスが登場する映画に『鉄道員』(1956年)があります。ローマの下町に暮らす鉄道員一家の葛藤をクリスマスイブから、翌年のクリスマスイブまで描く物語です。 ピエトロ・ジェルミ演じるベテラン鉄道員は長男や長女と喧嘩が絶えず、勘当同然に家から追い出してしまいます。長男は親戚宅に身を寄せながら働き、長女はクリーニング工場で働きながら自活。 その成り行きを見守る母親は「問題は、家族が一つ屋根の下に暮らしながら、話し合わないこと。みんな恨みや怒りをため込んでしまう」と嘆く。
イタリア フィレンツェの街並み

イタリア フィレンツェ中央駅

ラ・ビスボッチャ外観