PANNA COTTA
コラム『味と技』第71回
サラリとしたビスボッチャ風パンナコッタ
今回は、年間定番のドルチェから、パンナコッタを紹介します。
監修/副料理長・露詰まみ
写真・文/ライター 織田城司
Food Direction by Mami Tsuyuzume
Photo・Text by George Oda
メニューについて
◆独自の新食感
パンナコッタのパンナは、イタリア語で「生クリーム」。コッタは、「火を通した」という意味です。
レシピがそのまま名称になったドルチェです。
イタリアで多く見られるパンナコッタは、ゼラチンを使って生クリームを固めます。このため、表面はツルッとして、プルンとした食感があります。
ビスボッチャのパンナコッタは、卵白を使って生クリームを固めます。このため、表面はふんわりとして、サラリとした舌ざわりがあります。
それでも、「生クリームに火を通している」という意味では、パンナコッタの一種です。
いわば、ビスボッチャ風のパンナコッタで、他では体験できない独自の新食感です。
調理
◆キャラメル・シロップを仕込む
◆パンナコッタの生地をつくる
◆生地をオーブンで焼く
お召し上がり
◆舌の上でサラリとトロける
パンナコッタの断面は、キャラメルシロップの香ばしい甘さが、生地に染み込む茶色のグラデーションが見え、食欲をそそります。
パンナコッタをフォークでカットすると、ふわりとした質感を感じます。
口に入れると、舌の上でサラリとトロけ、なくなる瞬間にミルクの風味と甘さを感じます。
歯で噛むというより、舌で楽しむ新食感です。
今度のディナーのドルチェは、
パンナコッタを、ぜひご賞味ください。