三越イタリア展でチーズケーキ発売のお知らせ

ビスボッチャが開発と生産を手がけた焼き菓子「パルミジャーノチーズケーキ」が、「三越イタリア展」に出展するサンヨーエンタープライズ株式会社のコーナーで発売されます。

1.催事と商品の概要

パルミジャーノチーズケーキ 4分の1カットの盛り付けイメージ

三越創業350周年

三越イタリア展

三越は毎年、世界各地の物産展を開催しています。イタリアフェアもそのひとつで、イタリア製品の魅力をファッション、暮らし、食の視点からピックアップしています。

なかでも「イタリア展」は食に特化し、催物会場にイタリアの食品やワインを扱う専門業者の商品を集めた即売会場で、市場のように、にぎわいます。

三越は、1673年(延宝元年)に呉服店「越後屋」として創業し、今年で350周年を迎えます。

2023年の4月から2024年の3月末までの12ヶ月間は、”伝統を超える革新性”をテーマに、さまざまな営業施策が行われます。

イタリア展でも、アニバーサリーイヤーを記念した企画が盛り込まれる予定です。

◆会場

三越日本橋本店 本館7階催物会場

◆会期

2023年

Part1.4月26日(水)〜5月1日(月)

Part2.5月3日(水)〜5月8日(月)

※5月2日(火)「三越イタリア展」はお休みになります

◆営業時間

10:00〜19:00

※5月1日と5月8日は10:00〜18:00

三越イタリア展2023スペシャルサイトへのリンク

三越350周年記念スペシャルサイトへのリンク

サンヨーエンタープライズ株式会社

1970年に兵庫県神戸市で創業したイタリア食材の輸入と販売を手がける会社です。

全国のレストランや小売店にイタリア製のチーズやバター、オリーブオイル、ワインなどの商品を供給しながら、三越イタリア展にも定期的に出展しています。

ビスボッチャも長年取引があり、チーズやバター、オリーブオイルなどを仕入れています。

特に、アウリッキオ社のパルミジャーノ・レッジャーノは、定番食材としてリゾットなどに使いながら、今回のチーズケーキにも利用させていただきました。

サンヨーエンタープライズ株式会社ホームページへのリンク

イタリア北部エミリア・ロマーニャ州で1877年に創業した乳製品メーカーの老舗「アウリッキオ」社のパルミジャーノ・レッジャーノ。一年中干草のみを与えた牛の濃いミルクを使い、24ヶ月以上熟成させてつくるチーズは、甘みと熟成感のバランスがよい。写真は円盤型の塊を自店で半分にカットした状態。なかにリゾットを入れて味をつけたり、粉に挽いたりして使用

◆パルミジャーノとは

パルミジャーノはイタリア産ナチュラルチーズの種類の名称、パルミジャーノ・レッジャーノを短縮した表記です。

パルミジャーノ・レッジャーノ(parmigiano reggiano)というイタリア語を直訳すると「パルマの、レッジョの」という意味で、このチーズを産出するイタリア北部の地域名がそのまま使われています。

この地域特有の乾燥した気候は、チーズの熟成に適し、豊かな味と香りのチーズを生み出し、世界でも比類なき存在です。

イタリア政府は、こうした地理的利点の保護と持続を目指し、産地以外でつくられる模造品を規制するため、DOPという原産地呼称保護制度を設けて管理しています。

その一方で、「パルマの」の英語はパルメザン(parmesan)で、パルメザンチーズの意味は、パルマのチーズになります。

アメリカや日本でつくられた粉チーズに見るパルメザンチーズの表記は、「パルマ風チーズの粉」などの意図でつけているのかもしれませんが、パルマ産のチーズと混同しやすく、国によっては流通できない場合があります。

あらゆる生産品のトレーサビリティが、消費者から見直されている現代では、きちんと区別して、把握しておきたい事象です。

側面の認証刻印の2042のナンバリングはハイグレードの証

パルミジャーノチーズケーキ

パルミジャーノチーズケーキ 4分の1カットの盛り付けイメージ

パルミジャーノチーズケーキは2022年、ビスボッチャの店頭で、8月のマンスリーメニューのひとつとしてエントリーされたのがはじまりです。

その味が、サンヨーエンタープライズの方々から注目され、三越イタリア展出品の話が進み、サイズや梱包にアレンジを加えながら、限定復刻販売される運びとなりました。

◆内容

イタリア産のナチュラルチーズ、パルミジャーノ・レッジャーノをたっぷり使ったチーズケーキです。

レモンと黒コショウをアクセントに仕上げました。

香りを増すトッピング入りの小袋を同梱しています。

味わいは、チーズの熟成香や旨み、コクが濃厚で、甘みが豊かに広がります。

レモンの爽やかな香り、黒コショウのスパイシーな味のアクセントをじわじわ感じ、複雑で深い余韻があります。

◆基本情報

商品名:パルミジャーノチーズケーキ

名称:生菓子(冷凍食品)

原材料:ナチュラルチーズ(イタリア製造)、全卵、卵黄、乳等を主要材料とする食品、砂糖、塩、黒コショウ、果汁

原産国:日本

保存方法:要冷凍 (−18℃以下で保存願います)

賞味期限:30日

内容量:350g

三越イタリア展 店頭小売価格:2,592円(税込)

一日30個限定

2.開発への思い

チーズケーキに使う黒コショウをミートハンマーで砕く料理人・水谷結

濃厚でコク深い味わい

パルミジャーノチーズケーキを開発したビスボッチャの料理人、水谷結に開発への思いをインタビューしました。

◆料理人 水谷結(みずたに ゆい) プロフィール

千葉県千葉市出身。

幼少の頃から料理に興味を持ち、高校は調理実習が学べる千葉県立佐倉東高等学校 調理国際科に進学。

高校卒業後、辻調理師専門学校 調理技術マネジメント学科 西洋料理マスタークラスに進学。

2020年4月、東京・広尾のイタリアンレストラン「ラ・ビスボッチャ」に料理人として就職。

2021年、在日イタリア商工会議所が開催するイタリア料理コンクールの予選に参加。リゾット米という共通課題に対し、お菓子を提案する斬新な視点が審査員から高評価を得て、決勝戦のファイナリストに選出された。

チーズケーキの生地をつくる料理人・水谷結

水谷結「チーズケーキは好きで、いろいろなものを食べたけれど、どこかに物足りなさを感じていました。

勤務先はイタリアンレストランで、イタリア製の濃厚なチーズ、パルミジャーノ・レッジャーノをパスタやリゾットなどに欠かさず使っていました。

一般的には、料理用として、お菓子に使うケースはあまりないチーズで、逆に、このチーズを使えば、濃いチーズケーキがつくれると思い、試行錯誤を重ねました。そのプロセスのなかで、料理に使う黒コショウと、濃厚ななかにも爽やかなフレッシュさとしてレモンも加えました

本場イタリアのデザート用のお菓子は、ティラミスに代表されるように、大人のディナー向けのものがたくさんあります。グラッパやデザートワインに合うような味わいです。今回のチーズケーキもそんな味わいに仕上げました。

お酒にもよく合いますが、ソフトドリンクであれば、紅茶やハーブティーによく合うので、おすすめします。この機会に、ぜひご賞味ください。

今回、三越様の350周年という記念すべき年のイタリア展に出品させていただくことを、たいへん光栄に思います。

実現に向けてご協力いただいた関係者の方々に感謝いたします。貴重な経験を励みとして、今後の食文化提案に精進します」

3.こだわりのレシピ

◆ケーキの生地をつくる

ケーキの生地に使うイタリア産のパルミジャーノ・レッジャーノ、クリームチーズ、国産の卵や砂糖をミキサーで混ぜる

パルミジャーノ・レッジャーノは小さなブロック状に砕き、専用の電動ミルで粉に挽いて使用

卵は神奈川県産の「長寿卵」。卵黄がオレンジ色で味に深みとコクがあり、イタリアの卵の質に似ていることから使用。今回のチーズケーキでは全卵と卵黄を半々の割合で合わせ、濃度をつける

砂糖は、パルミジャーノ・レッジャーノの味の濃さに合わせ、甘みにコクがある「きび糖」(左)と「やんばる糖」(右)を合わせて使用

ミキサーで混ぜた生地を大きなボウルに移し、生クリームや塩、黒コショウ、レモン汁を加えて生地の出来上がり

塩は、イタリア南部シチリア産を使用。昔ながらの塩田で、天日干しによる自然海塩の生産を続けるシチリア島トラパニの街で、ソサルト社が手がける「エガディ」ブランドの細粒。辛みはまろやかで、ミネラルの旨みが豊富

黒コショウは、世界最高峰の産地、カンボジアで日本人が手がける「クラタペッパー」社製を使用。柑橘系や木材系などのリラックス感ある香りが高く、爽やかな辛みがある

◆生地を焼く

紙型に生地を入れる

生地をオーブンで焼く

◆仕上げる

焼き上げた生地にパルミジャーノ・レッジャーノの粉を振りかけ、香りをつけて仕上げる。この後、透明のビニール袋で包み、密封し、箱に詰める

左の小袋は、箱に同梱するトッピング用の食材。パルミジャーノ・レッジャーノと黒コショウ、レモンの皮の3種をブレンドした細かい粒

黒コショウの粒は大きめの存在感を残すため、ペッパーミルを使わず、ミートハンマーで叩いて砕く

パルミジャーノチーズケーキ 箱詰めした状態 左下が同梱したトッピングの小袋

◆盛り付けのイメージ

パルミジャーノチーズケーキ ホールの盛り付けイメージ。同梱のトッピングを加えた例

パルミジャーノチーズケーキ ホールの盛り付けイメージ

パルミジャーノチーズケーキ 4分の1カットの盛り付けイメージ

パルミジャーノチーズケーキ 4分の1カットの盛り付けイメージ

ゴールデンウイークは、三越日本橋本店の「イタリア展」で、

パルミジャーノチーズケーキと、

イタリアングルメのショッピングをお楽しみください。

 

(監修/料理長 井上裕基 写真・文/ライター 織田城司)