アイルランド・ビーフ&ラム キャンペーン 2023

IRELAND BEEF & LAMB Campaign 2023

厚切りステーキの食べごろ

冬に美味しく育ち、春に食べごろになるアイルランド産のお肉を、炭火焼きで提供するキャンペーンを2月13日(月)から3月31日(金)まで開催します。

この機会に、厚切りステーキの魅力を、お楽しみください。

炭火焼きグリルの前で肉の下ごしらえをする料理長・井上裕基

監修/料理長・井上裕基

写真・文/ライター 織田城司
Supervised by Yuuki Inoue    
Photo・Text  by George Oda

1.キャンペーン・メニュー3種

①アイルランド・ビーフ Lボーンの炭火焼き

アイルランド・ビーフ Lボーンの炭火焼き

牛の背中にあたる部位。赤身が柔らかいリブロースを骨がL字型に残るようにカットしたもの。通称「Lボーン」と呼ばれています。

味わいは、しっかりした旨みが充実しています。

②アイルランド・ビーフ Tボーンの炭火焼き

アイルランド・ビーフ Tボーンの炭火焼き(上がサーロイン、下がフィレ)

牛の腰にあたる部位。T字型の骨をはさんでサーロインとフィレ、2種の部位が向かい合う形でカットしたもの。通称「Tボーン」と呼ばれています。

味わいは、サーロインのしっかりした旨みと、フィレのコクのある旨みの2種が楽しめます。

③アイルランド・ラム 骨付きロースの炭火焼き

アイルランド・ラム 骨付きロースの炭火焼き

生後1年未満の子羊の骨付きロースの炭火焼きです。骨付きロースはラムチョップとも呼ばれ、親しまれています。

味わいは、柔らかさの中にほどよい歯ごたえがあり、羊のにおいやクセはほとんどなく、上品な旨みがあります。

2.料理長に聞く「アイルランド・ビーフの美味しさ」

◆しっかりした旨み

アイルランドの牛肉の特徴とは?

井上料理長「アイルランドの牛肉は牧草牛(グラスフェッド・ビーフ)の肉です。放牧でストレスが少なく、大地の牧草を食べて育ちます。このため、肉質が柔らかく、旨みがしっかりしています。

アイルランドは山が少なく、平地が多く、雨がたくさん降り、国土の85%が緑に覆われ、牛の放牧に適しています。

食肉用に牧草牛を飼育した歴史が500余年あり、その美味しさは、自国はもちろん、グルメ大国のヨーロッパ諸国や、アメリカ大陸でも人気があり、輸出されています。

牧草牛の品種の多くは、ヘアフォード種です。肉質は赤身が多く、サシ(赤身の間の脂肪)が少ないのが特徴です。厚切りにして、シンプルな味つけで焼くことで、牛肉そのものの美味しさを味わうことに適しています。

日本の和牛は、サシの入り方が美しい霜降り牛肉が高級品とされています。すき焼きやしゃぶしゃぶなど、薄切りで味わうことで美味しさが生きる肉質ですが、厚切りのステーキには、脂分が多くなるので不向きです」

アイルランドで放牧され、牧草を食べて育つヘアフォード種の牛(アイルランド政府食糧庁日本事務局の公式写真より)

◆香ばしい風味

どうして肉に食べごろがあるのですか?

井上料理長「寒い冬は、牧草がほとんど生えなくなります。このため、秋に蓄えた干し草を牛に食べさせます。

その効果で、肉の風味に木材のような香ばしさが加わり、味のコクが広がり、美味しさがより奥深くなります。

こうした『冬の干し草牛』の肉が、市場に出回る春先が食べごろになります」

◆多彩な味と食感

炭火で焼く理由は?

井上料理長「ビスボッチャが基本にしているイタリア料理では、古代から牛肉を炭火で焼いて食べる習慣がありました。

初めて本場イタリアで牛肉の炭火焼きを食べたときは、素朴な味つけだけど、すごく美味しくて感動しました。その印象をいまでも大切にしています。

赤身肉の厚切りを炭火で焼くと、表面はパリッと香ばしく焼けます。中身は遠赤外線効果でふっくら柔らかく焼き上がり、牛肉そのものの美味しさが、甘みから旨み、コクへと広がります。

多彩な味と食感に、飽きない味わいがあります。外食する機会に、豪快な炭火焼きの迫力をお楽しみください」

直火で肉を炙る料理長・井上裕基

3.赤身肉を美味しくする炭火焼き10の技

①塊肉から厚く切り出す

厚切り肉を塊肉から切り出す。人数やお好みによって厚さの調整ができる。写真のTボーンの厚切りは約800g

②オガ炭を使用

炭はオガ炭を使用。製材するときにできるオガ屑を再利用し、圧縮して中空の棒状に固めて焼いた成形炭。特徴は、火付けがよく、火持ちがよく、灰が少なく、煙も少ない。形が一定しているから隙間なく積みやすい。国産木材のみを使う宮崎県の「ひむかのオガ炭」を使用

③シンプルな調味料

調味料は、肉そのものの美味しさを生かすため、イタリア料理の基本の3種のみを使用。

炭火で焼く前に、肉に振りかけて味をつける塩は、イタリア南部シチリア産を使用。昔ながらの塩田で、天日干しによる自然海塩の生産を続けるシチリア島トラパニの街で、ソサルト社が手がける「エガディ」ブランドの細粒。辛みはまろやかで、ミネラルの旨みが豊富

コショウは、挽きたての黒コショウを使用。世界最高峰の産地、カンボジアで日本人が手がける「クラタペッパー」社製を使用。柑橘系や木材系などのリラックス感ある香りが高く、爽やかな辛みがある。炭火の高温では燃えて香りが損なわれるため、焼き上げてから振りかける

焼き上げ、盛り付けてから振りかけるエキストラヴァージン・オリーブオイルは、フルーティーな香りと辛みが豊かなシチリア島のテッラリーヴァ社の「ケルビーノ」ブランドを使用。欧州のオーガニックとDOPの認定を受けている。DOPは原産地名称保護制度のことで、風通しのよい丘陵地帯でオリーブオイルの特産地であるモンティ・イブレイ(イブレイ山地)が対象

④骨から焼く

骨を加熱し、溶解した髄液を柔らかい肉に染み込ませ、コクを深める

⑤脂身も焼く

脂身はしっかり火を通すと、サクサクした食感や香ばしさが、赤身肉のアクセントになるため、トングで支えながら焼く

⑥角度を変える

同じ面を2度焼くときは、角度を変え、満遍なく火を通す。このため、焼き色の線がクロスして仕上がる

⑦炭火香をつける

滴り落ちる肉汁が炭火で燃え、立ちのぼる煙が燻製効果になり、肉の表面に香ばしい香りをつける。煙が少ないときは肉を揺さぶって肉汁を落とす

⑧肉汁を落ち着かせる

肉汁が出過ぎると旨みが流失するため落ち着かせる。焼き上げる直前に、肉を火力の弱い場所に移し、しばやく休ませる

⑨直火で炙って仕上げる

オリーブオイルを振りかけ、直火を立ちのぼらせ、肉の表面を炙り、パリッと香ばしく仕上げる

⑩厚く切り分ける

アイルランド・ビーフ Lボーンの炭火焼き

アイルランド・ビーフ Tボーンの炭火焼き

アイルランド・ラム 骨付きロースの炭火焼き

早春のディナーは、ラ・ビスボッチャの

「アイルランド・ビーフ&ラム キャンペーン」で、

お楽しみください。