季節のおすすめメニュー4月

RECOMMENDED SEASONAL MENU 2021 APRIL

コラム『味と技』第86回

春菜のグラデーション

4月はコートを脱いで、軽やかな陽気を楽しみます。

そんな季節の旬菜を集め、たっぷり味わうメニューを6品おすすめします。

タルトに使うイチゴの品質をチェックする副料理長・露詰まみ

メニュー編集・調理/副料理長・露詰まみ

監修・調理/料理長・井上裕基

写真・文/ライター 織田城司
Menu editing・Cooking by Mami Tsuyuzume 
Supervised by Yuuki Inoue   
Photo・Text  by George Oda

1.ブラータチーズと2色イチゴのサラダ

ブラータチーズと2色イチゴのサラダ

メニューについて

◆紅白の鮮やかな彩り

ブラータチーズのミルキーな甘みは、果物や野菜、生ハムなど、幅広い食材とよく合います。

4月は、旬のイチゴを2色合わせ、サラダをつくります。

紅白の鮮やかな彩りは、入学や入社など、お祝い気分のディナーを盛り上げます。

白いイチゴは、「淡雪(あわゆき)」を使用。2013年に登録された新品種。産地の制約がなく全国で栽培されている。今回は群馬県産を使用

赤いイチゴは、生産量日本一の栃木県で2014年に登録された新品種「スカイベリー」を使用。同県の主力ブランド「とちおとめ」よりも大粒

◆ブラータチーズとは

ブラータチーズは、モッツァレラチーズと同じフレッシュチーズの仲間です。

袋状にしたモッツァレラチーズの中に、とろ〜りとした「ストラッチャテッラ」というチーズを詰めて封をする、手の込んだものです。

ブラータとはイタリア語で「バターのような」という意味です。バターのようにとろ〜りとして、ミルキーな甘みと風味があることが由来です。

ビスボッチャの厨房で使用するアメリカ「ディ・ステファノ」社製ブラータチーズの業務用450gパック

◆「ディ・ステファノ」社のブラータチーズについて

「ディ・ステファノ」社は、イタリア南部プーリア州の親子2代のチーズ職人がアメリカに渡り、カリフォルニア州で生産するチーズメーカーです。

同地の乳牛「ハッピー・カウ」のミルクを使用。干草や穀類、フルーツなど、バランスのとれたエサを与えられ、自由に放牧されて育った牛で、ミルクは濃厚な味わいです。

ひとくちにブラータチーズといっても、質感や味わいは一種類ではなく、豆腐のように、メーカーによって千差万別です。

「ディ・ステファノ」社のブラータチーズは、しっかりした質感と濃厚な味わいが特徴です。

外側の皮は薄くて柔らかく、なかのとろ〜りとした「ストラッチャテッラ」と呼ばれるチーズは、クリーミーでありながら、水っぽくなく、もっちりとして、しっかりした粘りがあります。

皮と中身の質感に差はほとんどなく、一体感があります。味わいはミルキーな甘みと風味が濃厚です。

「ディ・ステファノ」のブラータチーズが購入できる通販サイトのリンクはこちら→「THE FOODS」

お召し上がり

ブラータチーズと2色イチゴのサラダ

◆甘みの濃淡で味わうチーズ

紅白のイチゴは、どちらも歯ごたえがしっかりして、甘みが強く、酸味が弱いタイプです。

甘みは、見た目に似て、赤い「スカイベリー」は強く、白い「淡雪」は上品です。

その同系濃淡を、ひとつの「イチゴ」として味わいながら、春らしい彩りを楽しみます。

ブラータチーズと2色イチゴのサラダ

ブラータチーズのミルキーな風味と甘みは、「いちごミルク」の好相性のように、イチゴの甘酸っぱさとよく合います。

そこから先は、チーズゆえに、旨みやコクが、まったりとした舌ざわりとともに押し寄せ、白ワインが飲みたくなる、前菜の味わいまで高まります。

ブラータチーズと2色イチゴのサラダ

ラ・ビスボッチャ店内

2.ヤリイカとカルチョーフィ、タラの芽のフライ

ヤリイカとカルチョーフィ、タラの芽のフライ

メニューについて

◆春のミックスフライ

1993年の創業以来続ける人気の定番、ヤリイカのフライに、イタリアと日本の旬菜を加えてつくる、春のミックスフライです。

ヤリイカのフライは、イタリア風というよりも、ビスボッチャ風というべき独特の揚げ方で、ほかにない軽やかな食感があります。

合わせるカルチョーフィやタラの芽のフライは、食材によって衣の素材を変えながら、美味しさを引き出します。

調理

◆タラの芽を揚げる

タラの芽は春が旬の山菜。生産量日本一の山形県産を使用

タラの芽の端の茶色いかたい部分を取り除く

タラの芽に衣(小麦粉、イースト、水、塩、砂糖)をつける。彩りと素材の味と生かすため、あえて衣をつけない部分を残す

衣をつけたタラの芽を揚げる

◆カルチョーフィを揚げる

カルチョーフィはイタリア産を使用。カルチョーフィはイタリア語で、英語ではアーティチョークと呼ばれる。日本の気候風土では栽培が難しく、輸入品を扱うレストランならではの味わい

下ごしらえしたカルチョーフィ。柔らかくて繊細な味がする可食部

カルチョーフィを食べやすい大きさにカットする

カルチョーフィを薄力粉にまぶす

カルチョーフィに衣(全卵、パルメザンチーズ)をつける

衣をつけたカルチョーフィを揚げる

◆ヤリイカを揚げる

ヤリイカは国産を使用

カットしたヤリイカのリングとゲソを薄力粉にまぶす

ポッドに氷水を用意する

薄力粉をまぶしたヤリイカを両手でポッドの氷水につけ、水分を含ませ、引き上げ、そのままフライヤーに投入して揚げる

たっぷり水分を含んだヤリイカの衣は、フライヤーに入れると、水と油の反発から「バッシャー、ジュワー」という大音響とともに大きな業務用フライヤーいっぱいに広がる。この荒技の勢いが軽やかな衣を生む。設備と熟練の技が整っていないと危険なため、真似をしないようにご注意ください

◆仕上げる

火が通った揚げ物をフライヤーから引きあげる

油を切りながら塩をふって味をつける

キッチンペーパーの上で余分な油を吸収して完成

お召し上がり

ヤリイカとカルチョーフィ、タラの芽のフライ

◆何度も食べたくなる揚げ加減

ヤリイカのフライは、香ばしいイカの風味を強く感じます。

たとえば、テイクアウトを車でピックアップしたときによくわかります。ほかのメニューもありながら、ヤリイカフライの香りが、いち早く車内に充満します。

ヤリイカの衣は薄くてカリッとした食感。それでもヤリイカにしっかりついていることが不思議です。ボロボロ崩れ落ちないから、中身のヤリイカと一緒に味わう美味しさを楽しみます。

中身のヤリイカは衣と好対照で、イカ特有の柔らかさが残り、粘り気があり、旨みや塩味を豊かに感じます。

ヤリイカとカルチョーフィ、タラの芽のフライ

合わせるカルチョーフィは、ほのかな甘みがあり、タラノ芽は、ほろ苦さがあります。

いずれも、若い繊維が重なった、じんわりとした余熱と、柔らかさに、春らしさを感じます。

ヤリイカとカルチョーフィ、タラの芽のフライ

ラ・ビスボッチャ店内

3.トンナレッリ カチョ・エ・ペペ 3色アスパラガス入り 

トンナレッリ カチョ・エ・ペペ 3色アスパラガス入り

メニューについて

◆定番パスタの春味

ローマの郷土パスタに「トンナレッリ カチョ・エ・ペペ」があります。

これは、トンナレッリという断面が四角くて、卵を多めに使った太麺を、チーズと黒コショウを効かせたソースと和えるシンプルなパスタです。

今回は、このパスタに、アスパラガスを3種入れ、春らしい味わいと食感をプラスします。

調理

◆トンナレッリを製麺する

トンナレッリは自家製生パスタでつくる。生地は卵黄、小麦粉、セモリナ粉、塩、オリーブオイルを混ぜて練る

卵は神奈川県の「たまご街道」でとれる「長寿卵」を使用。イタリアの卵に似て卵黄がオレンジ色で、風味や味わいが濃厚

練った生地をパスタマシーンで薄く伸ばす

伸ばした生地を小分けにして、製麺機の鉄弦の上に置き、めん棒で押し切る

鉄弦を張った製麺機はイタリア製。イタリア中部アブルッツォ州では、この製麺機でつくる四角い断面のパスタを製麺機がギターに似ていることから「キタッラ(イタリア語でギター)」と呼ぶ。ローマのあるラツィオ州では「トンナレッリ」と呼ぶ

生地は練りが効いて、しっかりしているため、めん棒を何度か往復して切り込みを入れる

切れた麺は徐々に下の板に落ちていく

残った数本の麺は、めん棒の先を使って押し切る

切れた麺は製麺機を横に傾けて取り出す

製麺されたトンナレッリにセモリナ粉を振りかけ、くっつき防止の打ち粉にする

出来あがったトンナレッリ。断面が四角い麺は、日本でも和ソバやラーメンなどで馴染みがあるが、それよりも太くてコシがしっかりしている

◆ソースをつくる

ヨーロッパから届いたトンナレッリの具材の使う3色のアスパラガス

極太のホワイトアスパラガスは、フランスの特産地、ロワール地方産

極太のグリーンアスパラガスはイタリア産

イタリア産の野生のアスパラガス「エウガネイ」。イタリア北部ヴェネト州で温泉地として有名なエウガネイ丘陵のみに自生するアスパラガスで、野生ゆえに味が濃い

3色のアスパラガスを下茹でして食べやすい大きさにカットする

3色のアスパラガスと無塩バターを入れたフライパンを加熱する

パスタの茹で汁を入れ、汁気や塩味を加える

挽きたての黒コショウをやや多めに入れる

黒コショウは世界最高峰の産地、カンボジアで日本人が手がける「クラタペッパー」社製を使用。柑橘系や木材系などのリラックス感ある香りが高く、爽やかな辛みがある

黒コショウを汁に混ぜ合わせてソースの出来あがり

◆仕上げる

トンナレッリを茹でる

トンナレッリの茹で時間は6分

茹で上がったトンナレッリをソースのフライパンに投入

トンナレッリをソースと和える

パルメザンチーズとエキストラヴァージン・オリーブオイルを入れ、味と香り、とろみを加える

調味料を混ぜ合わせる

皿に盛り付けてから、挽きたての黒コショウを足す

ペコリーノ・ロマーノチーズを振りかけて仕上げる。ペコリーノは羊乳からつくるチーズで、ロマーノはローマの、という意味。香りは高く、塩気は強いが、スッキリとした後味が美味しさの特徴

お召し上がり

トンナレッリ カチョ・エ・ペペ 3色アスパラガス入り

◆太麺を引き立てるアスパラガス

トンナレッリは太くてコシがあり、生パスタ特有のモッチリとした歯ごたえもあり、タマゴや小麦の風味を豊かに感じ、飽きない味わいです。

日本の素うどんとは、味はちがいますが、存在が似ています。シンプルな美味しさゆえに、好みの具材を足して食べたくなるからです。

トンナレッリ カチョ・エ・ペペ 3色アスパラガス入り

合わせるアスパラガス3色のホワイトアスパラガスは、極太らしいおおらかな味わいで、まろやかな旨みがあります。

グリーンアスパラガスは、ほのかな青々しさがあり、野生のアスパラガスは、細いながらも濃い味わいで、甘みを強く感じます。

三者三様のアスパラガスは、あくまでも繊細で、主役のトンナレッリとソースを引き立てます。

トンナレッリ カチョ・エ・ペペ 3色アスパラガス入り

ラ・ビスボッチャ店内

4.足赤エビとピスタチオのリゾット

足赤エビとピスタチオのリゾット

メニューについて

◆エビとピスタチオの香ばしい調和

冬から春にかけてが旬になる足赤エビを、リゾットで味わいます。

エビに合わせる食材はシチリア産ピスタチオ。シチリア島は南イタリアの豊富な太陽を背景に、レモンやオレンジがよく育つことが知られていますが、良質なピスタチオがとれる産地でもあります。

このため、シチリア島ではピスタチオを使ったリゾットも多く見られます。そんな料理をイメージしたリゾットは、ピスタチオの底力を発見する、新鮮な魅力にあふれています。

調理

◆エビの下ごしらえ

フライパンの底で半分にカットしたエビを殻から炒め、香りを出す

エビは冬から春が旬になる和歌山県産の足赤エビを使用

エビのむき身を入れる。自家製鶏のダシ汁を注ぎ、味をつけながら加熱する

フライパンにフタをして加熱を促進する

◆ピスタチオのペーストをつくる

ピスタチオをフードプロセッサーで細かく砕きながらペースト状にする

ピスタチオはイタリアの特産地、シチリア島産。土壌がピスタチオの生育に適し、味と香りが濃く、色鮮やかなピスタチオがとれる

◆仕上げる

イタリアのリゾット米を自家製鶏のダシ汁で炊く

イタリアのリゾット米は、イタリア最大の米どころピエモンテ州ヴェルチェッリ県で1935年からリゾット用の米をつくり続ける「ロンドリーノ」社のブランド米「アクエレッロ」を使用

自家製鶏のダシ汁は、ひね鶏の肉や鶏ガラ、トマト、タマネギ、ニンジン、セロリ、ローリエなどを約6時間煮込んでつくる

自家製エビのダシ汁を加える

エビの下ごしらえで使った煮汁を入れ、味に深みを加える

無塩バターを入れ、風味ととろみをつける

ピスタチオのペーストを入れ、味と色をつける

パルメザンチーズを入れ、味と香り、とろみをつける

下ごしらえしたエビのむき身を入れ、リゾットと馴染ませてから盛り付ける

お召し上がり

足赤エビとピスタチオのリゾット

◆ピスタチオがまとめる美味しさ

出来あがったリゾットからは、エビの香ばしい香りが漂います。

それを追いかけるピスタチオの香ばしさには、大地に根をおろした奥深さがあります。

足赤エビとピスタチオのリゾット

リゾットにフォークを押し込んだときに感じる、ずっしりとした重みは、ピスタチオの濃厚な油脂分が、リゾットのエビやバター、チーズ、オリーブオイル、米を、うまくまとめているからです。

そんな味わいの妙を、仕上げに盛り付けたエビやピスタチオの実物から追体験する楽しさも魅力です。

足赤エビとピスタチオのリゾット

ラ・ビスボッチャ店内

5.乳飲み仔羊の骨付きロースとモモ肉のロースト

乳飲み仔羊の骨付きロースとモモ肉のロースト

メニューについて

◆イースターのごちそう

イタリアでは、イースターのごちそうに仔羊を食べる習慣があります。

このため、ビスボッチャでも、毎年春になると仔羊の料理をそろえます。

今年は、仔羊のなかでも最も希少とされる、生後間もない乳飲み仔羊の骨付きロースとモモ肉を、柔らかく焼き上げて盛り合わせます。

フレッシュな味の食べくらべをお楽しみください。

調理

◆仔羊の下ごしらえ

乳飲み仔羊は半頭で仕入れ、自店でさばく

仕入れた乳飲み仔羊についている認定証など。産地はフランスのピレネー山脈。放牧された母羊は、高地に生息する植物を自由に食べ、ストレスなく育つ

切り分けた部位に塩コショウで下味をつける。写真の部位は骨付きロース

骨付きロースをオリーブオイルとタイムの葉に浸け、2日間マリネする

モモ肉から余分な脂肪や筋を取り除く

モモ肉を加熱しやすいように丸め、タコ糸でしばって固定する

モモ肉をラップで包み、冷蔵庫で2日間保存。塩コショウの味を馴染ませる

◆ソースをつくる

乳飲み仔羊の精肉から出た骨をオーブンで加熱する

加熱した骨を鍋に入れる

氷を鍋に入れ、加熱しながら骨のダシを抽出する。水よりも濃くダシがとれる

炒めた香味野菜(ニンジン、タマネギ、セロリ)を加え、24時間煮込む

煮汁を鍋に1人前取り分け、煮詰めてソースにする

◆仔羊のモモ肉を焼く

フライパンにオリーブオイルを多めに入れ、まわしがけでモモ肉を加熱する

モモ肉を反転させ、反対側からも加熱する

モモ肉を横転させ、横からも加熱する

モモ肉をオーブンで加熱するため、オイルとともにバットに移す

オーブンで約40分ほど加熱し、なかまで火を通す

◆骨付きロースを焼く

骨付きロースは曲面が多いため、トングで押さえながら加熱する

骨付きロースの側面は、フライパンの底で加熱する

骨も加熱し、染み出す髄液を肉に浸透させてコクを増す

表面に焼き目がついたらオーブンで約5分加熱する

◆仕上げる

焼き上げた骨付きロースは、食べやすいように半分にカットして盛り付ける

焼き上げたモモ肉のタコ糸を外す

モモ肉を輪切りにしてソースとともに盛り付ける

お召し上がり

乳飲み仔羊の骨付きロースとモモ肉のロースト

◆祝祭食のフレッシュな美味しさ

祝祭のごちそうは、洋の東西を問わず、神さまへ捧げるものとされながら、人間が食べても美味しく、一年間働いたご褒美のようでもあります。

そのひとつ、イタリアのイースターで珍重される乳飲み仔羊は、フレッシュな美味しさがあります。

乳飲み仔羊のロースト。骨付きロースの部位

そんな乳飲み仔羊の断面は淡いピンク色で、柔らかい肉質です。

骨付きロースは、小さくてもキメ細かい繊維質があり、ロースらしい旨みを、若々しく感じます。

モモ肉は、焼き目の香ばしさや、ミルキーな風味、甘めの旨みが絶品です。

乳飲み仔羊のロースト。モモ肉の部位

ラ・ビスボッチャ店内

6.3色ベリーのタルト ヴィーガンタイプ

3色ベリーのタルト ヴィーガンタイプ

メニューについて

◆イチゴの旬を満喫する3色盛り

イチゴの甘酸っぱさを、ブラックベリーやラズベリーの味で広げ、贅沢に味わいます。

イチゴと好相性のチョコレートを使ったクリームを合わせます。

なおかつ、すべて動物性食品を使わないヴィーガン仕様でつくり、ヘルシーに仕上げます。

調理

◆タルト生地を焼く

タルト生地の食材。動物性食材を使わないヴィーガン仕様

アーモンドプードルを入れたボウルに薄力粉を入れる。薄力粉はダマにならないようにフルイにかける

ボウルにココナッツオイルと豆乳、塩、グラニュー糖を入れ、混ぜ合わせる

練り上げた生地を手のひらで広げる

生地をめん棒で押し広げる

生地をタルト用のトレイに入れ、加熱で膨張する生地内の空気を逃すための穴を開け、オーブンで約20分かけて焼く

焼き上がったタルト生地

◆チョコレートクリームをつくる

ベースになるクリームの食材。動物性食材を使わないヴィーガン仕様

バニラは香りが高い天然のものを使用。バニラのサヤから、香りのもとになるバニラビーンズを取り出す

グラニュー糖にバニラビーンズを混ぜる

鍋底を加熱し、ココナッツオイルを溶き、薄力粉を混ぜる

豆乳やグラニュー糖、バニラビーンズを入れ、加熱しながら混ぜる

出来あがったクリームをボウルに移す

チョコレートを湯煎で溶かす

チョコレートは、原材料カカオの特産地、コロンビアで1906年に創業した製菓用チョコレートのトップメーカー、カサルカ社のカカオ分61%のタイプを使用

クリームにチョコレートを入れ、混ぜ合わせる

チョコレートクリームの出来あがり

◆タルトを組み立てる

タルト生地の上にチョコレートクリームを重ねる

チョコレートクリームの上にイチゴを飾る

イチゴは栃木県産の「とちおとめ」を使用

ブラックベリーをのせる

ブラックベリーはアメリカ産を使用

ラズベリーをのせる

ラズベリーはアメリカ産を使用

表面にナパージュを塗り、透明の層を重ねてツヤを出し、装飾性を増して仕上げる

お召し上がり

3色ベリーのタルト ヴィーガンタイプ

◆甘酸っぱさを重ねた深い味

真っ赤なイチゴは、露地栽培特有の、太陽をたっぷりと浴びた、甘酸っぱさを強く感じます。

そんなイチゴの甘酸っぱさを、ブラックベリーのワインのような渋みと、ラズベリーのシャープな酸っぱさが広げます。

3色ベリーのタルト ヴィーガンタイプ

タルト生地は、ボロッと崩れるかたさがありながら、濃厚なチョコレートクリームと合わせると、絶妙な口どけで、香ばしさと甘みがきわだちます。

イチゴの甘酸っぱさを輝かせるアクセントで、飽きない味わいがあります。

3色ベリーのタルト ヴィーガンタイプ

春の陽気に誘われたディナーは、

ラ・ビスボッチャの

季節のおすすめメニューで、お楽しみください。