RECOMMENDED SEASONAL MENU 2021 MARCH
コラム『味と技』第84回
早春を味わう
3月は、あたたかい陽ざしや、桜の開花に、春の訪れを感じます。
そんな季節の旬菜がもつ、フレッシュな美味しさを生かしたメニューを、11品おすすめします。
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前菜の下ごしらえをする料理人・高部孝太
メニュー編集・調理/料理人・高部孝太
監修・調理/料理長・井上裕基 副料理長・露詰まみ
写真・文/ライター 織田城司
Menu editing・Cooking by Kouta Takabe
Supervised by Yuuki Inoue Mami Tsuyuzume
Photo・Text by George Oda
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イタリアやフランス、日本国内から取り寄せた早春の旬菜
1.ホワイトアスパラガスの炭火焼き
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ホワイトアスパラガスの炭火焼き
メニューについて
◆旬菜を香ばしく
イタリア人は春先になると、店頭に並んだ旬のホワイトアスパラガスを束で買い込み、毎日さまざまな料理で味わい、白ワインと合わせ、春の季節感を満喫します。
3月はそんな気分をイメージして、ホワイトアスパラガスの料理をいくつかおすすめします。
そのなかでも、最もシンプルな料理が炭火焼きです。
調理
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ホワイトアスパラガスは、特産地のフランスのロワール地方産
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ホワイトアスパラガスの皮をむく
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塩を振って下味をつける
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塩はシチリア産自然海塩「エガディ」の細粒を使用。旨みがたっぷりして、マイルドな辛みがある
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オリーブオイルを振りかけて味と香りをつける
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オリーブオイルはイタリア南部の特産地、プーリア州にある「ディサンティ」社製を使用。青々しい香りが豊かに香る
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炭火焼きグリルの焼き網の上でホワイトアスパラガスを焼く。振りかけたオリーブオイルが炭に滴り落ち、燃える煙が燻製効果になって香りをつける
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炭は火持がよく、灰が少ないオガ炭の「五香備長炭」を使用
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反対側からも焼く
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皿に盛り付けてから、エキストラヴァージン・オリーブオイルを振りかけ、味と香りをつける
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イタリアンパセリのみじん切りを振りかけ、香りをつけて仕上げる
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イタリアンパセリは、茨城県産を使用
お召し上がり
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ホワイトアスパラガスの炭火焼き
◆炭火が凝縮する美味しさ
ホワイトアスパラガスの繊維は、炭火の遠赤外線効果で柔らかくなり、甘みや旨みが凝縮しています。
表面の焼き色の香ばしさや、ほろ苦さがアクセントになります。
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ホワイトアスパラガスの炭火焼き
ホワイトアスパラガスに振りかける、オリーブオイルやイタリアンパセリも植物由来の食材です。
植物同士が織りなす、爽やかで繊細な味わいを、じっくり堪能します。
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ホワイトアスパラガスの炭火焼き
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ラ・ビスボッチャ店内
2.ホワイトアスパラガスとキャビア
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ホワイトアスパラガスとキャビア
メニューについて
◆定番の組み合わせ
イタリアやフランスでは、ホワイトアスパラガスにキャビアを合わせる食べ方が、味の相性がよいことから定番になっています。
今回はシンプルに、茹でたホワイトアスパラガスにイタリア産のキャビアを合わせます。
調理
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ホワイトアスパラガスの皮からダシをとり、ダシ汁をつくる
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ダシをとった皮をダシ汁から取り除く
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ダシ汁にホワイトアスパラガスを投入
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ホワイトアスパラガスをダシ汁で茹で、岩塩を入れながら下味をつける。食べる直前に再度茹でて仕上げるため、この段階では完全に茹でない。ダシ汁にホワイトアスパラガスの味がついているので、茹でる本体の味の流失を防ぐことができる
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下茹でしたホワイトアスパラガスを冷やし、ダシ汁に浸しながら味を浸透させる
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ホワイトアスパラガスの注文が入ると、冷やして保存したものをダシ汁で温めて仕上げる
お召し上がり
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ホワイトアスパラガスとキャビア
◆サラッとした口どけと深いコク
キャビアの卵の膜は薄くて柔らかく、サラッとした口どけです。
なかから出てくる液は、どろりと濃厚で、まろやかな塩味や旨み、コクを深く感じます。
昆布のような、魚介由来の香ばしい風味を感じますが、クセはなく、後味はさっぱりして、もうひとくち食べたい後引きがあります。
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ホワイトアスパラガスとキャビア
キャビアは、それだけ食べても美味しいし、さまざまな食材とよく合います。
茹でたホワイトアスパラガスのスライスの上にキャビアをのせて食べると、それぞれの味を引き立て、白ワインがすすみます。
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ホワイトアスパラガスとキャビア
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ラ・ビスボッチャ店内
2.ホワイトアスパラガスのフリッタータ ブラータチーズのせ 黒トリュフかけ
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ホワイトアスパラガスのフリッタータ ブラータチーズのせ 黒トリュフかけ
メニューについて
◆ふわとろの魅力
黒トリュフは、ホワイトアスパラガスと旬の時期が重なるため、合わせて食べることが多い食材です。
今回は、黒トリュフとホワイトアスパラガス、どちらにも相性がいいタマゴを仲介して、フリッタータというイタリア版オムレツで料理し、ブラータチーズを加え、味と香りを高めます。
調理
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卵を溶き、塩で味をつけ、ふんわり焼き上がるように泡立て、茹でたホワイトアスパラガスを入れる
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卵は神奈川県産の「長寿卵」。卵黄がオレンジ色で味に深みとコクがあり、イタリアの卵の質に似ていることから使用
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フライパンを加熱し、無塩バターを溶かす
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溶き卵とホワイトアスパラガスを投入して焼く
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ときどき混ぜ、全体に火を通す
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火を止め、余熱で加熱する。皿に盛り付けてからブラータチーズをのせ、黒トリュフとパルメザンチーズを振りかけて仕上げる
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ブラータチーズはアメリカの「ディ・ステファノ」社製を使用
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黒トリュフはイタリア産を使用。黒トリュフのなかでも最も香りが高い「ネーロ・プレジャート(Nero Pregiato 黒の最高級という意味)」を使用。断面が黒に近い茶色でコクがある
お召し上がり
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ホワイトアスパラガスのフリッタータ ブラータチーズのせ 黒トリュフかけ
◆春の香りがいっぱい
ふわとろに焼き上がったフリッタータから、黒トリュフの芳香が広がり、次に、タマゴがバターで焼けた香ばしい香りが漂います。
その後、ブラータチーズのミルキーな風味と、ホワイトアスパラガスのまろやかな風味が続き、春らしい香りの共演を楽しみます。
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ホワイトアスパラガスのフリッタータ ブラータチーズのせ 黒トリュフかけ
ブラータチーズは、アツアツのタマゴの上でとろとろに柔らかくなり、タマゴと一体となります。
なかから出てくる、ホワイトアスパラガスのほのかな甘みがアクセントになります。
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ホワイトアスパラガスのフリッタータ ブラータチーズのせ 黒トリュフかけ
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ラ・ビスボッチャ店内
4.ブラータチーズと甘平のサラダ
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ブラータチーズと甘平のサラダ
メニューについて
◆ジューシーな甘さと合わせて
ブラータチーズのミルキーな甘みは、果物や野菜、生ハムなど、幅広い食材とよく合います。
3月は、柑橘類「甘平」の甘さと合わせてサラダをつくります。
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イタリア・フィレンツェのフレッシュチーズ売場
◆ブラータチーズとは
ブラータチーズは、モッツァレラチーズと同じフレッシュチーズの仲間です。
袋状にしたモッツァレラチーズの中に、とろ〜りとした「ストラッチャテッラ」というチーズを詰めて封をする、手の込んだものです。
ブラータとはイタリア語で「バターのような」という意味です。バターのようにとろ〜りとして、ミルキーな甘みと風味があることが由来です。
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ビスボッチャの厨房で使用するアメリカ「ディ・ステファノ」社製ブラータチーズの業務用450gパック
◆「ディ・ステファノ」社のブラータチーズについて
「ディ・ステファノ」社は、イタリア南部プーリア州の親子2代のチーズ職人がアメリカに渡り、カリフォルニア州で生産するチーズメーカーです。
同地の乳牛「ハッピー・カウ」のミルクを使用。干草や穀類、フルーツなど、バランスのとれたエサを与えられ、自由に放牧されて育った牛で、ミルクは濃厚な味わいです。
ひとくちにブラータチーズといっても、質感や味わいは一種類ではなく、豆腐のように、メーカーによって千差万別です。
「ディ・ステファノ」社のブラータチーズは、しっかりした質感と濃厚な味わいが特徴です。
外側の皮は薄くて柔らかく、なかのとろ〜りとした「ストラッチャテッラ」と呼ばれるチーズは、クリーミーでありながら、水っぽくなく、もっちりとして、しっかりした粘りがあります。皮と中身の質感に差はほとんどなく、一体感があります。味わいはミルキーな甘みと風味が濃厚です。
「ディ・ステファノ」のブラータチーズが購入できる通販サイトのリンクはこちら→「THE FOODS」
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甘平(かんぺい)は愛媛県で西の香(にしのかおり)とポンカンを交配して生まれ、2007年に登録された新品種
お召し上がり
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ブラータチーズと甘平のサラダ
◆完熟の濃厚な甘み
甘平の薄皮は柔らかく、種はなく、食べやすい。
なかの果肉は大粒で、シャキッとして、プリプリとした弾力があります。
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ブラータチーズと甘平のサラダ
果汁はジューシーで、爽やかな香りがあり、甘みが強く、酸味は少なめです。
ブラータチーズのミルキーな甘みとよく合い、さっぱりとした後味です。
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ブラータチーズと甘平のサラダ
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ラ・ビスボッチャ店内
5.ボタンエビのカルパッチョ
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ボタンエビのカルパッチョ
メニューについて
◆甘いエビに春野菜を合わせて
ボタンエビは秋から春にかけてが旬で、身がプリプリして、濃厚な甘みと旨みがあります。
刺身にすると美味しく、イタリア風にカルパッチョで仕立て、春野菜と合わせていただきます。
トッピングのグリーンピースは、ピゼッリというイタリア産を使い、まわりに盛り付けたウルイは、日本の春の山菜です。
調理
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ウルイを中央から半分にカットする
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ウルイは山形県産を使用
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カットしたウルイを水につけて丸める
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ボタンエビの殻をむき、切り込みを入れて広げる
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撮影に使用したボタンエビ
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ボタンエビを2枚のラップではさみ、ミートハンマーで軽く叩いて押し広げる
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ボタンエビ上部のラップを開け、柑橘類の皮を擦りおろして香りをつける
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香りをつける柑橘類はレモン、ライム、オレンジの3種
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ボタンエビ上部にラップをかぶせ、しばらく置いて柑橘類の香りを付ける
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茹でたピゼッリの皮をむき、ボタンエビの上に振りかける
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ピゼッリはイタリア産のグリーンピース。強い甘みが特徴。春が旬で、みずみずしさを保つために、さや付きのフレッシュタイプを空輸する
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ウルイを盛り付け、自家製レモンドレッシングとエキストラヴァージン・オリーブオイルを振りかけて仕上げる
お召し上がり
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ボタンエビのカルパッチョ
◆食感、味わい、すべてが強力で驚く
ボタンエビの身はプリプリとした食感があります。どのエビもプリプリとした食感はあるけれど、ボタンエビは特にプリプリ度が強力で、しっかりとした歯ごたえがあります。
身はねっとりと脂がのり、甘みや旨みが濃厚で、2度目の驚きがあります。
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ボタンエビのカルパッチョ
トッピングのピゼッリは、茹でても型崩れが少なく、カリン、ポリンとした小気味よい歯ごたえがあります。
青臭さやエグ味はなく、甘みや旨み、香ばしさが豊かで、イタリアの春野菜の美味しさを堪能します。
ウルイの食感はシャリシャリとして、味わいはニュートラルで、さっぱりとしたアクセントになります。
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ボタンエビのカルパッチョ
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ラ・ビスボッチャの店内
6.イイダコのアフォガート 焼きポレンタ添え
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イイダコのアフォガート 焼きポレンタ添え
メニューについて
◆ナポリの伝統料理をイイダコで
海に囲まれたイタリア半島では、タコは古代ローマ時代から好んで食べられていました。
ナポリの郷土料理に「タコの溺れ煮(ポルポ・アフォガート)」があります。
煮汁のなかのタコが溺れているように見えることが名称の由来です。
この料理に、春が旬のイイダコを使い、香ばしい焼きポレンタを合わせます。
調理
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イイダコは福岡県産を使用
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イイダコの下処理。内臓などを取り除き、卵が入っている白い球体は確保する
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白い球体をタコと一緒に煮るため、胴体のなかに戻す
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タコから出る水分だけで煮込むのがイタリア流。自家製トマトソースやアンチョビ、ニンニク、赤トウガラシなどで味をつける。アクセントにする具材として、黒オリーブやケッパーの塩漬けを入れる
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焼きポレンタに使うトウモロコシの粉は、イタリア北部ロンバルディア州ブレシア県で1853年に創業した専業老舗「ラ・グランデ・ルオータ」社製を使用
お召し上がり
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イイダコのアフォガート 焼きポレンタ添え
◆濃いコクと香ばしさ
イイダコから出たダシが、煮汁のコクを増しています。
イイダコの足や胴は、しっかりした歯ごたえがあり、香ばしさと旨みが濃厚です。
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イイダコのアフォガート 焼きポレンタ添え
イイダコの胴から出てくる卵は、硬めに炊いたご飯という感じで、ポロポロとくずれ、味わいもご飯に似て、香ばしさや甘み、旨みを感じます。
不思議な珍味感覚に、もうひとつの春を感じて楽しみます。
香ばしい焼きポレンタの味はイイダコと好対照で、それぞれの味を引き立てます。
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イイダコのアフォガート 焼きポレンタ添え
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ラ・ビスボッチャ店内
7.ハマグリとソラ豆のシャラテッリ
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ハマグリとソラ豆のシャラテッリ
メニューについて
◆ちょっと厚めの平麺がいい
春が旬のハマグリにソラ豆を合わせ、パスタで味わいます。
パスタは、イタリア南部のアマルフィが発祥とされるシャラテッリ。
ちょっと厚めの平麺で、バジルのみじん切りが練り込んであり、爽やかな印象が、具材の新鮮さを引き立てます。
調理
◆シャラテッリを製麺する
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シャラテッリの生地をビニール袋に入れて練る。生地は、バジルのみじん切りを、小麦粉やセモリナ粉、塩、卵白、オリーブオイル、牛乳、ペコリーノ・ロマーノチーズなどを練り込んでつくる
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パスタマシーンで生地をシャラテッリの厚さになるまで伸ばす。同じパスタマシーンにアタッチメントを付け、シャラテッリの幅にスライスするため、麺の長さにカットする
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パスタマシーンの上から生地を入れ、スライスされて出てきたシャラテッリ
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シャラテッリにセモリナ粉を振りかけ、くっつきを防ぐ打ち粉にする
◆パスタのソースをつくる
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フライパンにオリーブオイルとニンニクのみじん切り、赤トウガラシを入れてから加熱。ニンニクの色を見ながら、焦がさず、オリーブオイルに味と香りをつける
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ハマグリを入れ、自家製野菜のダシ汁を入れる
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自家製野菜のダシ汁は、ニンジンやセロリ、タマネギ、ズッキーニ、エリンギ、イタリアンパセリの茎などを約6時間煮込んでつくる
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ハマグリは千葉県産を使用
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フライパンにフタをして、ハマグリを蒸し焼きにする。ハマグリを開きながら、ハマグリのエキスをソースに浸透させる
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ハマグリが開いたら、あらかじめ茹でたソラ豆を入れる
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ソラ豆は鹿児島県産を使用
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ハマグリは、シャラテッリを傷つけないために、和える前に取り除く
◆仕上げる
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シャラテッリを茹で麺機で4分間茹でる
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茹で上がったシャラテッリをソースと和える
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イタリアンパセリのみじん切りとエキストラヴァージン・オリーブオイルを入れ、味と香りをつける
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ソースとオイルを混ぜ、乳化させ、とろみをつける
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ソースと和えたシャラテッリを皿に盛り付け、ハマグリを加えて仕上げる
お召し上がり
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ハマグリとソラ豆のシャラテッリ
◆ハマグリのやさしい旨みがきいた、あっさり塩味
旬のハマグリにフォーカスして、若々しいダシをベースに、美味しさを広げています。
ハマグリの身は、ほのかなピンク色で、まるで火が通っていないかのように柔らかく、旨みはやさしく、甘めです。
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ハマグリとソラ豆のシャラテッリ
柔らかく、モッチリとしたシャラテッリには、ハマグリのお吸い物を思わせるソースがたっぷり染みています。あっさりとした塩味ゆえに、ちょっと厚めの平麺のボリュームが絶妙のバランスに感じます。
ソラ豆や、シャラテッリに練り込んだバジルの青々しさが、ハマグリを引き立てます。
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ハマグリとソラ豆のシャラテッリ
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ラ・ビスボッチャ店内
8.鶏肉ペーストのアニョロッティ 春野菜のソース
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鶏肉ペーストのアニョロッティ 春野菜のソース
メニューについて
◆やわらかい春野菜をたっぷり
春野菜を4種使った、具だくさんパスタです。
合わせるパスタは、小粒の詰め物パスタ、アニョロッティ。
どれも小さなひとくちサイズで食べやすく、味くらべを楽しみます。
調理
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フライパンに、下茹でしたホワイトアスパラガスやグリーンアスパラガス、ピゼッリ、芽キャベツなどを入れる。無塩バターとパスタの茹で汁を加え、加熱し、ソースをつくる
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グリーンアスパラガスは佐賀県産を使用
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芽キャベツは静岡県産を使用
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香草タイムの葉を加え、香りをつける
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鶏肉ペーストのアニョロッティを茹で麺機に入れる。生地は自家製生パスタで、卵黄を増した卵と小麦粉、セモリナ粉、塩、オリーブオイルを混ぜてつくる
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アニョロッティの茹で時間は1分30秒
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茹で上がったアニョロッティをソースのフライパンに投入
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アニョロッティをソースと和える
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パルメザンチーズとエキストラヴァージン・オリーブオイルを加え、味と香り、とろみをつける
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皿に盛り付けてからペコリーノ・ロマーノチーズを振りかけて香りをつけて仕上げる
お召し上がり
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鶏肉ペーストのアニョロッティ 春野菜のソース
◆春野菜の甘みを楽しむ
黄色と緑が集まったパスタの色に、春らさを感じます。
ホアワイトアスパラガスは、甘みと旨みがあります。
グリーンアスパラガスは、まろやかな青々しさがあります。
イタリア産グリーンピース「ピゼッリ」は、甘さがきわだちます。
芽キャベツは、ほのかな甘さと苦さを感じます。
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鶏肉ペーストのアニョロッティ 春野菜のソース
アニョロッティは柔らかく、生地のタマゴの風味が豊かに香ります。
なかの鶏肉ペーストの香ばしい旨みがアクセントになります。
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鶏肉ペーストのアニョロッティ 春野菜のソース
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ラ・ビスボッチャ店内
9.ホワイトアスパラガスのリゾット
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ホワイトアスパラガスのリゾット
メニューについて
◆春味のリゾット
旬のホワイトアスパラガスをリゾットで味わいます。
イタリアのリゾット米をホワイトアスパラガスのダシ汁で炊きます。
ホワイトアスパラガスが持つ、大地の香りがしみた米の味わいは格別です。
調理
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イタリア米をホワイトアスパラガスのダシ汁で炊き、味と香りをつける
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リゾットに使うイタリア米は、イタリア最大の米どころピエモンテ州ヴェルチェッリ県で1935年からリゾット用の米をつくり続ける「ロンドリーノ」社のブランド米「アクエレッロ」を使用。日本の米より粒が大きく縦長で、型崩れしにくく食べごたえがある
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自家製鶏のダシ汁を加え、旨みを増す
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自家製鶏のダシ汁は、鶏がらやひね鶏の肉、トマト、タマネギ、ニンジン、セロリ、ローリエなどを約6時間煮込んでつくる
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下茹でしたホワイトアスパラガスのスライスを入れる
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無塩バターを入れ、風味ととろみを加える
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パルメザンチーズを加え、味と風味、とろみを加える
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水分が少なくなり、とろみが出るまで混ぜて出来上がり
お召し上がり
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ホワイトアスパラガスのリゾット
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ホワイトアスパラガスのリゾット
◆ホワイトアスパラガスが香る米
ホワイトアスパラガスのスライスと、ダシ汁が加わったリゾットは、春らしい味わいが増しています。
いわば、リゾット風に味つけした、ホワイトアスパラガスの炊き込みご飯です。
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ホワイトアスパラガスのリゾット
大粒のリゾット米には、ホワイトアスパラガスの風味がたっぷりしみています。
具材のホワイトアスパラガスの甘みや旨みが、リゾット米の風味を追いかけます。
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ラ・ビスボッチャ店内
10.アリスタ・ディ・マイアーレ “チンタ・セネーゼ”
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アリスタ・ディ・マイアーレ “チンタ・セネーゼ”
メニューについて
◆豚肉の最高級を3度重ねて
イタリアの豚肉の特産地、トスカーナ州で最高級といわれる希少な「チンタ・セネーゼ」種の豚肉。
そのなかでも、最高級といわれる部位、骨付きロースを取り寄せ、同地で中世の頃より「アリスタ・ディ・マイアーレ(最高の豚)」といわれる料理法で提供します。
◆アリスタ・ディ・マイアーレとは
「アリスタ・ディ・マイアーレ」を直訳すると「最高の豚」という意味で、イタリア中部トスカーナ州で、中世の頃からある郷土料理です。
豚肉の骨付きロースを、塊肉の状態で、塩コショウやニンニク、ローズマリーで味と香りをつけて焼く、シンプルで素朴な料理です。
同地で中世の頃に開催された宗教会議に出席したギリシャの高僧が、この料理を食べ、ギリシャ語で「アリスタ!(最高だ)」といった伝説が料理名の語源とされています。
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イタリアの食肉加工業「テラ・ディ・シエナ」社が飼育する「チンタ・セネーゼ」豚種(公式写真より)
◆チンタ・セネーゼとは
直訳すると「シエナの帯」という意味です。
イタリア中部トスカーナ地方のシエナで、14世紀から100%原種のままで生息している古代豚のことです。
腹に白帯を巻いたように見える黒豚の見た目が名称の由来です。
原種を守り続け、味が濃く、珍重されています。
掛け合わせで増産されるスペインのイベリコ豚よりも、およそ1000分の1の流通量の希少な存在で、高級食材とされています。
戦後、トスカーナ地方の農家がその豚の価値を再発見し、熱心に飼育し、絶滅の危機を乗り越え、トスカーナ州のD.O.P(イタリアの原産地名称保護基準)を取得するまでに至りました。
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イタリアの食肉加工業「テラ・ディ・シエナ」社が飼育する「チンタ・セネーゼ」豚種(公式写真より)
◆食肉加工業「テラ・ディ・シエナ」社について
今回「チンタ・セネーゼ」の骨付きロースを仕入れるのは、イタリアの「テラ・ディ・シエナ」社です。
社名を直訳すると「シエナの大地」という意味です。トスカーナ州の、フィレンツェとシエナの中間地点にある、ポッジボンシ(poggibonsi)という街で19世紀末に創業しました。
「チンタ・セネーゼ」を天然のエサで育て、栄養豊富で濃い味に仕上げます。その肉を専門に、精肉商品や生ハム、サラミ、ソーセージなどの加工食品を手掛けています。
調理
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「テラ・ディ・シエナ」社製のチンタ・セネーゼの骨付きロース塊肉
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ヒモを引っ掛ける骨の先を出すため、脂身をカットする
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骨の先の脂身を取り除く
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突起した骨の間の肉を取り除く
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脂身に調味料や香草を浸透させるため、切り込みを入れる
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塊肉で焼くゆえに、塩コショウを中まで浸透させるため、全面に、多めにすり込む
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脂身にニンニクのみじん切りをこすり付ける
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ヒモで脂身にローズマリーを縛りつける
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味の浸透と加熱を促進するため、オリーブオイルを振りかける
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ラップで覆い、冷蔵庫で24時間マリネして味と香りを浸透させる
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遠火で3時間ほどかけ、じっくり焼くために、焼き網の位置を高くセットする
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仕込んだチンタ・セネーゼを焼き網の上にのせる
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ときどき焼く面を変える
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ときどき焼く面を変える
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加熱で滴り落ちた肉汁が炭火で燃え、立ちのぼる煙りが燻製効果となり、肉に香りをつける
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ニンニクやローズマリーは炭火で香ばしさが増し、焼いた脂身と一体になりながら味を重ねる
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最初の面に戻り、二度目の加熱をはじめる。脂が滴り落ち、肉全体が最初より小さくなっている
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約3時間の焼き込みで、ローズマリーやニンニクの香りは、滴り落ちる肉汁とともに、ヒモや骨をつたわり、肉全体に均等に染みていく
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焼き上げた肉は、冷蔵庫で保存し、注文が入ると、一人前ずつ切り分ける
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切り分けた肉を炭火で焼く
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骨も加熱し、しみ出る髄液を肉に浸透させてコクを深める
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焼き上がった肉を骨から外し、食べやすい大きさにスライスし、盛り付ける
お召し上がり
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アリスタ・ディ・マイアーレ “チンタ・セネーゼ”
◆旨みが凝縮した豚肉の美味しさ
チンタ・セネーゼの豊富な脂分は、長時間の炭火焼きで程よく落ち、肉の味を凝縮します。
赤身の歯ごたえはしっかりして、ザクザクと切れる繊維質に、旨みとコクをしっかり感じます。
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アリスタ・ディ・マイアーレ “チンタ・セネーゼ”
脂身は、琥珀色に焼き上がり、ローズマリーやニンニクの香りがしみて、香ばしさや甘み、旨み、コクを豊かに感じます。
赤身とは別の味わいで存在感があり、食べごたえがあります。
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アリスタ・ディ・マイアーレ “チンタ・セネーゼ”
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ラ・ビスボッチャ店内
11.ミモザケーキ
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ミモザケーキ
メニューについて
◆春の花に見立てたケーキ
春に咲く黄色い花、ミモザをイメージしてケーキをつくります。
今回は、ホワイトチョコレートのムースでドームをつくり、真ん中にイチゴを丸ごと1個入れ、表面を細かいスポンジ生地で覆い、ミントの葉を飾ります。
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ビスボッチャの入口の鉢植えに咲いたミモザ(2月20日撮影)
お召し上がり
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ミモザケーキ
◆春らしさを感じる、ふんわりとした味わい
ホワイトチョコレートのムースは、ふんわりとして、甘みはまろやかでエレガント。
チョコレート由来の、ほんのり香るカカオの風味が、甘みに深みを加えます。
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ミモザケーキ
小さなスポンジ生地のサラサラした食感と、底のタルト生地のザクザクとした食感がムースのアクセントになります。
そんなムースの美味しさが、イチゴの甘酸っぱさを引き立て、ミモザのように、軽やかで、はかない余韻を残します。
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ミモザケーキ
3月のディナーは、
「ラ・ビスボッチャ」の季節のおすすめメニューに、
早春の味を感じて、お楽しみください。
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